小学生低学年のお子さんを持つ保護者の方で、「子どものノートを見て、あまりに字が汚いのでびっくりした」、「面談などで、先生から字をキレイに書くよう指摘された」という経験をした人は多いのではないでしょうか。直筆で文字を書く機会はずいぶん減りましたが、小学校ではまだまだ文字を書くことが多いです。入試も筆記ゼロというところはほとんどないでしょう。ここでは、デジタル社会へと移行している今でも、子どもの汚い字を直しておくべき理由についてご紹介します。
字が汚いと損をするのは小学生だけではない
日々の生活を思い返すと、筆記用具で字を書く頻度は明らかに下がっているように思えます。人に何かを伝える際も、紙に字を書かなくてもすむことが多いですね。「字が汚くて困るのは口うるさく注意される子どものうちだけ。大人になれば実生活で関係ないのでは?」と、大人は軽く考えていないでしょうか。
しかし意外と人は、目の前にいる人がどんな字を書くのか見ています。「字は人を表す」という言葉にもあるように、字を見てその書き手の人間性を判断する人は少なくありません。
字が汚い=だらしなさそうと思われてしまう
「きれいな字を書く人は聡明さを感じる」、「汚い字を書く人はだらしなさそう」。
小学館が運営する育児情報メディア『HugKum』が行ったアンケートによると、字のきれい/汚いが書き手の印象を左右する結果になりました。
またネットの記事にも「汚い字を書く人が周囲の人に与えるイメージ」として「自分勝手」「雑でガサツそう」といったマイナスイメージの言葉が並んでいます。
「汚い字を書く人が自分勝手である」というのはまったく根拠のない話です。しかし人が文字から書き手の人間性をイメージするのは確かなことといっていいでしょう。こんなことで損をするのはもったいないことです。
就活で採用担当に履歴書を読んでもらえない
就活において、履歴書やエントリーシートを直筆で書かせる会社を受ける場合、字が汚い人は、ハンデになる可能性があります。字が汚いことを理由に選考に落ちることはありませんが、乱暴な字で書かれたものや、文字の大きさや間隔がバラバラのものは採用担当者の読む意欲を削いでしまいかねません。
この場合の「汚い字」とは、文字が下手というよりも「相手が読みやすいように文字を書くという配慮に欠ける」という意味です。せっかくの自己アピール文も、担当者に読んでもらえなければ意味がありません。
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小学生で字が汚いと試験やテストで苦労する
小学生のお子さんがいる保護者の方にとって、就活はまだ先の話のように思えるでしょう。しかし、字が汚いことでうけるデメリットは、字を書く機会がたくさんある学生時代のほうがむしろ多いのです。
ここからは、字が汚いことについて勉強や試験におよぼすデメリットについて見てみましょう。
自分で書いた文字が頭の中に入ってこない
字が汚いと、授業でノートに書いた内容をあとで見返したときに、自分自身でも何を書いているのかわからなります。これは、勉強を進めるうえで大きなデメリットです。
また計算をするときに、数字を見間違えて計算を間違えるミスも多くなります。小学生の算数でひっ算を習いますが、数字がきちんと書けていなかったり、位をきちんと揃えて数字を書けていなかったりして、計算間違えをしてしまうのです。
あるいは、小学生の宿題の定番ともいえる新出漢字の書き取りでも、文字を乱暴に書いていると漢字を理解し、覚えることにつながらない可能性があります。
テストの採点で正確に読んでもらえない
テストや入学試験は、まだまだ筆記形式のものが多いです。文章で答える記述式問題や小論文形式の場合、さすがに字が汚いことを理由に減点されることはありませんが、解答内容が採点者に正確に伝わらないリスクがあります。
また、カタカナなどで答える選択肢問題であっても、カタカナがきちんと書けていないと、採点者が間違って判読してしまいます。
筆記形式のテストや試験においては、文字は採点者に自分の考えを伝える唯一の方法です。自分の考えが伝わるような文字を書くことが大切なのです。
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企業取材や社史制作をメインに、子供の出産を機に教育や会計などの記事も手がけています。家族は小学生高学年の娘、夫。関心事は教育やライフプランのことなど。「これからの時代を生きるために必要な力って何?」をテーマに、日々考えています。
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