現代社会では、多くのことがAIで処理できるようになり、人間としての「生きる力」が低下してきているようにも感じますよね。
そのような中で、ピアノを習い事として取り入れると、さまざまなメリットがあると言われています。この記事では、ピアノを習うことで期待できるメリットについて詳しく解説します。
習い事としてのピアノで得られるメリットとは?
習い事としてのピアノで得られるメリットには、どのようなものがあるのかを見ていきましょう。ピアノは、非常に感性を豊かにする性質があり、さまざまなことをオールマイティに行えるAIでは補えない強みが存在するのです。
また、2021年10月、第18回ショパン国際ピアノコンクールで反田恭平さんが2位、小林愛実さんが4位(2023年にご結婚)に入賞したことでピアノ教育が注目されています。
集中力や暗記力を身につけることが可能
ピアノを演奏するためには、両手と両足を器用に使いこなす必要があります。そのため、脳の中のあらゆる分野が活発に機能するようになり、非常に高い集中力を養うことが出来るのです。
また、楽譜を暗記して演奏する場面も多いので、暗記力の向上も期待できます。特に、難しい曲を練習すればするほど、暗記力は身についていくと言えるでしょう。
感性や表現力を豊かにすることが出来る
ピアノを演奏する時は、その曲がどのような背景で作られたかを理解しながら、曲に込められた気持ちを表現しながら弾く必要があります。そのため、ピアノを習うようになると、表現力がとても高くなるというメリットがあるのです。
また常に考え抜かれた旋律を聞くことで脳の刺激になり、感性も豊かになります。
協調性が身に付き、社会に適応しやすくなる
ピアノを習うと、常に先生から指導されたことを正確に行うようになり、楽譜から作曲者の気持ちを考えながら弾くようになります。
そのため、人の気持ちを自然と想像できるようになり、なおかつ先生とマンツーマンでレッスンすることを通して、目上の人との接し方も自然と習得することが出来るようになるのです。
合わせて読みたい
ピアノを習い事に選ぶと脳の発達を促すことができる?
ピアノを習うと、多くのメリットを得ることが出来るのは分かりましたよね。ここからは、人間の生きる力にも結び付く脳の発達とピアノは関係しているのかという部分に、スポットを当ててみましょう。
ピアノを習うと脳の発達が促される
ピアノを弾くと、脳のさまざまな発達が促されます。私たちの脳には、右脳と左脳がありますが、両手両足を使いながら弾くピアノは、脳の重要な神経束の1種である「脳梁(のうりょう)」という部分を、通常の約5倍強くさせると言われています。
また、楽譜を記憶するための海馬と呼ばれる部分や、感情豊かに弾くことで発達する小脳など、ピアノを習うことは脳の発達に密接に関わっているのです。
ピアノを習うことで精神状態が安定する
アメリカのロバートラーナー医科大学の研究によると、ピアノを習い事として選ぶと、感情のコントロールが出来るようになるという報告がなされています。
例えば、不安感や孤独感といった精神状態を不安定にする要素を減らすことが可能だと言われているのです。
また、ストレスを緩和したり、自己肯定感を高めたりする効果にも注目されています。
4~5歳までにピアノを習えば、脳の発達はさらに加速する
ピアノを習えば、脳の発達を促すことが期待できますが、子どもの脳の発達を目指す目的で選ぶのならば、4~5歳までに始めるのがおすすめです。
脳の発達は、幼少期の訓練で成熟度が変わってくると言われており、ピアノを習うのが早ければ早いほど、脳の発達を促すことが可能になります。
合わせて読みたい
福祉系大学で心理学を専攻。卒業後は、カウンセリングセンターにてメンタルヘルス対策講座の講師や個人カウンセリングに従事。その後、活躍の場を精神科病院やメンタルクリニックに移し、うつ病や統合失調症、発達障害などの患者さんやその家族に対するカウンセリングやソーシャルワーカーとして、彼らの心理的・社会的問題などの相談や支援に力を入れる。現在は、メンタルヘルス系の記事を主に執筆するライターとして活動中。《精神保健福祉士・社会福祉士》
この記事に不適切な内容が含まれている場合はこちらからご連絡ください。