近年では、さまざまな家族の形が生まれつつあります。例えばシングルマザー・ファーザーとなり、その後子持ちで再婚した場合。ここでご紹介する「複合家族」とは、フランスにおいて夫婦が離婚したあとも、元夫婦の家を子どもが行き来する家族形態を指します。
今回は、今後日本でも増えていく可能性がある「複合家族」について考えていきます。
日本で複合家族が増えている背景
今回ご紹介する「複合家族」とは、人類学者である浅野素女氏が提唱した考え方です。フランスでの離婚率は約4人に1人といわれ、家族形態が複雑化していることからこうした言葉が生まれたともいえるでしょう。
日本でも「複合家族」が増えつつある、その背景について見ていきましょう。
離婚・再婚の増加
厚生労働省のまとめた資料によれば、2016年度の離婚率は1.73(人口1000人当たり)。2000年前後には2以上になっているものの、その後落ち着き、現在の状態となっています。また、2011年における離婚後5年以内での再婚率は、女性が22・1%、男性が26・8%です。男女ともに離婚時の年齢が低いほど、再婚率が高い傾向にあります。離婚時に子どもがいたり、再婚後に子どもを持ったりする夫婦も多いことがうかがえます。
有名人でも普通になりつつある
一般的にも複合家族が増えている一方で、有名人でも多くの複合家族があります。有名人であればメディアで見聞きすることも多く、複合家族が一般的になりつつあるともいえるでしょう。例えば石田純一・谷原章介など、本人が子持ちで再婚していたり、相手が子持ち再婚であったり、さまざまです。
相手や本人が前のパートナーとの子どもを持ち、再婚後に生まれた子どもと含めて生活を共にしています。有名人が続々と複合家族を形成しているのを見ると、家族のあり方が多様になってきているのがわかりますね。
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複合家族のメリット・デメリット
複合家族は実にさまざまな形態があります。それぞれの複合家族によって子どもの年齢や家族構成は異なるでしょう。ここでは、どういったメリット・デメリットがあるのかを見ていきましょう。
メリット
自身が複合家族であることにより、多様な考え方を持つことができます。他の複合家族に対して理解度が高まりますし、他国における家族のあり方についてもスムーズに受け入れやすいといえるでしょう。
「こうでなければいけない」という枠組みから解放され、画一的な考えに終始しない柔軟性が生まれます。また、離婚前の家族関係でつらいことがあった場合には、その環境から解放されることで新たなスタートを切れる人もたくさんいるでしょう。
デメリット
特に離婚時に子どもがいた場合、新しくパパやママができることで子どもの気持ちに少なからず変化が生まれるでしょう。なかにはちょっとした反発心や抵抗意識が芽生えるケースもあります。再婚相手になついている場合はいいのですが、離婚によって心がふさいでしまうことも少なくありません。
夫婦とその子どもからなる核家族とは異なり、複雑な親子関係が生まれることで心理的にも複雑になるケースもあります。
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「子どもの生きる力を引き出す!」をモットーにして、小学生二人の子育てをしています。現在は、30代後半になりましたが、武蔵野美術大学在学中から物書きを開始しました。職歴は、大学卒業後に会社員として働き、結婚を機に退職しました。現在はフリーランスのライターをしています。保持資格は、簿記3級と秘書検定2級と英検2級です。趣味は「資格の勉強」で、現在は保育士資格取得を目指して勉強をしています。
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