親子でスリーグッドシングスを行う時の注意点
寝る前の短い時間で、1日に経験した3つの良いことを書き出すだけで可能なスリーグッドシングス。とても簡単な方法ですが、子どもは良いことを思い出したり、それを具体的に表現したりするのが苦手な場合もあるでしょう。親はこのような特徴を理解したうえで、子どもとゆっくり進めて行くことが大切です。
良いことを思い出すのを焦らせない
スリーグッドシングスを行う時に、「今日体験した良いことを3つ挙げてみよう」と言っても、子どもがそれを思い出したり探したりするのが難しい場合があります。子どもは大人と比べて考える力が発達していませんし、体験した出来事を系統立てて組み立てるには時間がかかってしまいます。
このような子どもの特徴も理解しながら、親は可能な限り焦らせずに、子どものペースに合わせるように努めてください。
書き出すのが苦手なら口頭でやってみよう
スリーグッドシングスは、良いことを紙に書き出すことが基本的な実践方法です。しかし、まだ子どもが小さかったり、字を書くことが苦手な子どもの場合は「書くこと」自体が苦痛になり、スリーグッドシングスを辞めてしまいたいと思ってしまうことも否めません。そういう時は言葉によって子どもに伝えてもらいましょう。
口頭で伝えることも紙に書き出すことも、同じ表現することに変わりはありませんので、子どもに合ったやり方で進めてくださいね。
上手にできたときはいっぱい褒める
子どもには個人差があるので、スリーグッドシングスをスムーズにできるようになるまでの期間はさまざまです。完璧ではなくても良いので、今までより早く良いことを探せるようになったり、表現できるようになったら、しっかりと子どもを褒めてあげてください。
そうすることで、子どもは自信がつきますし、親も温かい気持ちになるので、お互いの関係性もより良好になります。
おわりに
良いことに焦点を当て、それを表現することで自己肯定感も高めることができるスリーグッドシングス。行う時間帯もやり方もシンプルなものなので、思い立った時にいつでも始められます。また、スリーグッドシングスによって親子で過ごす時間も増えますから、親子の絆を強くすることも期待できるでしょう。
※本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。ご了承ください。
ピックアップ
福祉系大学で心理学を専攻。卒業後は、カウンセリングセンターにてメンタルヘルス対策講座の講師や個人カウンセリングに従事。その後、活躍の場を精神科病院やメンタルクリニックに移し、うつ病や統合失調症、発達障害などの患者さんやその家族に対するカウンセリングやソーシャルワーカーとして、彼らの心理的・社会的問題などの相談や支援に力を入れる。現在は、メンタルヘルス系の記事を主に執筆するライターとして活動中。《精神保健福祉士・社会福祉士》
この記事に不適切な内容が含まれている場合はこちらからご連絡ください。