出産予定日がだんだん近づいて…いよいよ出産間近。中には実家近くで里帰り出産を予定しているママもいることでしょう。帰省間際の忙しい時期にも、産後の諸手続きを忘れてはいけません。赤ちゃんの出生届は、いつ・誰が・どこに出すか決めておき、準備を万全にしましょう。自宅から離れた場所で里帰り出産をした場合、どのように手続きをすればいいのか、こちらの記事で詳しくご解説します!
知っておきたい出生届の基礎知識
赤ちゃんが誕生したら「出生届」を役所に提出します。出生届を初めて出すママ・パパはもちろん、すでに経験済みの方も手続き法を忘れていないか、きちんとおさらいしておきましょう。まずは出生届の基礎知識をご説明します。
出生届は産後14日以内に提出!住民登録に必要
日本では赤ちゃんが誕生した日から14日以内に出生届を出すことが、戸籍法で定められています。つまり出生届を出すことで、赤ちゃんの戸籍が作られるのです。今後何らかの理由で戸籍謄本を取得した場合、そこにはご両親の情報とともに、赤ちゃんの名前と生年月日や続き柄が記載されています。
出生届にはもう一つ役割があります。役所は出生届を受理した際、戸籍と同時に住民登録をしてくれます。こうすることでお住まいの市町村の住民票に赤ちゃんの情報が記載されるのです。
出生届を出し忘れるとどうなる?二つのデメリット
万が一、出生届を出し忘れるとどうなってしまうのでしょうか?
(1)過料(罰金)を徴収される可能性
提出期限である14日を過ぎてから提出した場合、その理由によっては過料が課せられることがあります。「戸籍届け出期間経過通知書」を市役所提出し、簡易裁判所の判断を待つ形となります。
(2)もらえるはずの児童手当が減ってしまう!
赤ちゃん1人当たり1万5000円が支給される児童手当(年齢や世帯年収によって変動あり)。通常であれば出生届を出すのと同じタイミングで児童手当の手続きを行います。児童手当はさかのぼってもらうことができないため、手続きが遅れると、遅れた分の手当を受けられなくなってしまいます。決して少なくない額だけに、要注意ですね!
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里帰り出産の出生届はどこに出す?
出生届を出す場所は法律で次のように定められています。
- 生まれた場所
- 本籍地
- 届出人の所在地
つまり里帰り出産の場合は、制度上は(1)実家近くの役所に出生届を出すことができます。ただし、実際は(3)自宅近くの役所で手続きした方が合理的です。その理由をご説明します。
里帰り出産の場合は?出生届をどこに出せばいい?
出生届を里帰り先の自治体に提出した場合も、赤ちゃんの住民登録は実際に居住する市町村として処理されます。これだけ聞くと、出生届は実家近くで出した方が楽な人もいるかもしれません。
ただしここで問題なのが児童手当の手続きです。出生届は生まれた場所でもできるけど、児童手当は住んでいる市町村の窓口で行います。出生届と児童手当の手続きを別々にすることも可能ですが、手間を考えればまとめて自宅近くの役所で手続きするのが現実的です。この場合の提出期限も、出生から14日以内です。
出生届を出す際の流れ!そのほかの手続きも
出生届は赤ちゃんのママ・パパが提出します。なお、両親以外の「同居者」でも提出することができるため、赤ちゃんから見たおじいちゃんやおばあちゃん、そのほかの同居家族でも提出可能。ただし、児童手当の認定請求も同時に行う場合は、預金通帳を持参する必要があるため、パパにお任せするのがおすすめです。
パパが出生届を出す際の流れ
- 出産した病院でやること…必要書類の受け取り
病院から出生証明書と母子手帳を受け取ります。パパ本人が受け取れない場合は、ママがもらってパパに渡します。 - 自宅近くの役所でやること…出生届と児童手当の認定請求書を提出
役所の窓口に出向き、所定の出生届にその場で記入、押印して提出します。出生届の提出が済んだら、合わせて児童手当の手続きを行います。自治体によってさまざまですが、出生届とは別の担当窓口を案内されるケースがあります。
扶養への追加と母子手帳の返却も忘れずに
出生届とは別に健康保険の申請があることも覚えておきましょう。子どもをパパの扶養に入れる場合、加入申請が必要です。
- パパの職場でやること…健康保険組合の加入手続き
職場によって、社内の総務部などに書類を提出する場合と、保険組合に直接申請する場合があります。事前に総務や人事担当者に確認しておきましょう。 - 母子手帳を返却、保険証を渡す
また、出生届を出し終えたら母子手帳をママに返却します。赤ちゃんとママの退院時にひつようになるため、忘れないようにしましょう。また、赤ちゃんの保険証が出来上がったら、これもママに渡しておきましょう。赤ちゃんが通院する際に使用します。
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30代、保育士。夫と未就学児の長男・小学生の長女の4人家族。初めての出産で分娩トラブル、乳腺炎、産後クライシス、保活失敗など…数々の「洗礼」を受けた経験から『特別なことをするのではなく、地に足の着いた育児』をモットーに、日々奮闘しています。現在は認定こども園で働く傍ら、ライター業にも従事。
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