専業主婦は家事育児のすべてを担う、と思われています。家事育児は専業主婦の仕事なのだから、ワンオペ育児は当たり前、つらいなんて言うのは甘えだ。と弱音さえ吐けない状況に陥ってしまい、追い込まれてしまう人がとても多いんです。かわいいわが子でも、ままならない育児を誰とも共有できないとしたら、つらいのは当然です。この記事では、専業主婦がワンオペ育児をしている現実と、つらさを軽減する方法をお話しします。
専業主婦がワンオペ育児をつらいと言うとたたかれる現状
ワンオペ育児(ワンオペレーション育児)とは、パートナーが多忙や単身赴任などの理由で育児ができず、どちらかの親が一人で育児を負担しなければならない状態のことです。
主婦だけでなくワーママもワンオペ育児になりがちな日本ですが、とりわけ専業主婦の風当たりが強い印象を受けます。つらいと口にしたり、ツイッターなどのSNSでワンオペ育児について発信したりすると、辛辣(しんらつ)なコメントが返ってくることがあり、専業主婦は追い詰められてしまうんです。
主婦たちの実態調査
まずは、0~2歳の子どもを持つ母親の自分時間についてのアンケート調査をみてみましょう。
「平日に自分のために使える時間」では、専業主婦は「自由時間」が1日1時間未満と答えたのは、ほぼ半数の48.8%と高い数字をしめていました。
配偶者以外に「家事・育児」のサポートがない家庭は全体では半数の50.2%をしめています。専業主婦は「誰も行っていない」が59.2%と他の主婦と比べると圧倒的に高くなっていることがわかりますね。
専業主婦はワンオペ育児をするのが当たり前なのか?
家で行う家事育児は専業主婦の仕事と思われがちですよね。しかし家事育児には休みがありません。休みがない上に育児は想像以上に大変な仕事、幼い子どもは意思疎通が難しく、思い通りにことを進めることができないですよね。
主婦が主体になって家事と育児を行うことは、時間的な面で見ても当然の流れになっています。でも主体で育児を行うこと=ワンオペ育児が当たり前、ではないはずです。
夫に頼ることができない
2人の子どもなのに、専業主婦であるため育児はほぼ妻の役割になっている家庭は少なくないでしょう。夫に頼ろうとしても、仕事で疲れているだろうからと遠慮してしまったり、頼んでも嫌そうな顔をされるから頼めなかったり、2人の子どものはずなのに夫に頼れない専業主婦は多いですよね。
専業主婦なのに、「仕事をしている夫に育児もさせている」と周りから思われることも、夫を頼れなくさせている原因の一つではないでしょうか。
SNSで弱音を吐くとたたかれる
専業主婦だけでなくワーママも、育児のつらさやワンオペ育児の大変さをSNSで発信すると、すぐにたたかれる傾向があります。リアルでは言いづらいこともSNSでなら、と発信することで、現状を知らない人や悪意ある人から攻撃されてしまうんです。
SNSでは、同じワンオペ育児をする専業主婦とつながれるというメリットがありますが、発信することで傷つくこともあり、つらいと言えなくなってしまう人も少なくないでしょう。
合わせて読みたい
専業主婦が感じるワンオペ育児のつらさ
わが子はかわいい、愛している。そう思っても、思い通りに行かない育児はときにはつらいと感じるもの。自分の自由な時間はほぼ奪われ、食事・トイレ・睡眠といった基本的な時間であってもままならないのが育児です。ワンオペ育児をつらいと感じるのはどんなときなのか?具体的に見ていきましょう。
頼れる人がいない
核家族化が進み、夫婦お互いの実家が遠方で頼れない家庭が増えています。加えて夫の仕事が多忙な場合、妻はワンオペ育児をするしかありません。近所に知り合いや友達がいないと、話す相手もいないため、追い詰められた妻が心を病んでしまうケースも少なくないんです。たった一人で育児しなければならない環境は、想像以上のプレッシャーになります。頼れる人のいないワンオペ育児は、本当につらいものです。
世間の目が厳しい
近年の子育てに対し、世間の目が厳しすぎるように感じます。ちょっと弱音を吐くと「わかってて産んだんでしょ?」「産んだんだから責任持って」「昔の母親は普通にやっていた」子どもがいない若い世代から、子育てが終わった年配の世代まで、辛辣(しんらつ)な意見が飛び込んでくる。つらいと言わせない風潮が確かにあります。
専業主婦だからワンオペ育児は当然で、つらいと言うことは甘えであると切り捨てるのは、あまりに厳しいのではないでしょうか。
自分の時間が持てない
子どもが生まれたら自分の時間がなくなるといいますが、それは「自由に遊びに行けなくなる」という意味ではありません。ご飯を食べる時間・トイレに行く時間・お風呂に入る時間・寝る時間、すべての時間で自由がきかなくなるんです。思い通りにいかない育児で疲れ、削られた睡眠時間で心の余裕も持てなくなります。子どもをかわいいと思う余裕すら奪いかねないのです。
合わせて読みたい
30代前半:パートもしている兼業ママライター「いちの」です。夫・小2長男・年長次男・年少三男の5人家族。前職は医療事務で、第一子妊娠を期に退職。現在は、子育て・収納・金融系の記事をメインにライターのお仕事をさせていただいています。読む人に寄り添ったわかりやすい文章が得意です。家族との時間・子どもとの時間・自分の時間、すべてを大切に、気持ちに余裕を持って暮らすことをモットーにしています。
この記事に不適切な内容が含まれている場合はこちらからご連絡ください。