ゆたぼんの主張は「わがまま」なのか?
ゆたぼんは、「死にたくなるくらいなら学校なんか行かなくてもいい。不登校は不幸ではない」と繰り返し主張します。ネットやテレビではゆたぼんの主張というよりは、ゆたぼんの状況自体を問題にした議論が沸き起こっています。
大人の世界では賛否両論
ゆたぼんの主張に賛同しているのは、脳科学者の茂木健一郎さん。「学びの場所は学校だけではない」とゆたぼんと対談し、YouTubeに動画をあげています。優しく諭されて「う~ん」と考えるゆたぼんの姿は、強い主張をしているときとはうってかわって、子どもらしい素直さ、弱さを見せています。しかし、世の中の大人の多くは「学校へ行かないとダメになる」「後悔する」「宿題がイヤだなんてただのわがままだ」と非難しています。声優の春名風香さんは、自身も幼い頃からしっかりとした信念を持ってSNSで社会へ発信してきたという経歴もあるのか、中立の立場をとっています。しかし、批判している人も「自殺するくらいなら学校へ行かなくてもいい」という点に関しては、特に批判はないようです。
「不登校」は「不幸」でも「わがまま」でもない
不登校の子どもたちは、不安な気持ちで日々を過ごしています。親や先生、世間の人々は、「学校へ行きなさい」「学校に行かないと将来大変なことになる」と言います。子どもたちは、自分でも明るい未来を描けず、つらい思いをしているのです。ゆたぼんの言う通り、不登校は不幸ではありません。こうした決めつけや偏見が、子どもたちを不幸にしているのです。そして不登校はわがままでもありません。ゆたぼんの場合も、きっかけは宿題でしたが、ただ宿題がイヤなだけで不登校になったわけではないようです。大人は、時には専門家の力を借りながら、子どもたちの心に寄り添っていく必要があるのではないでしょうか。
おわりに
ゆたぼんの「不登校は不幸ではない」「自殺するくらいなら学校へ行くな」という主張は、当事者の子どもたちにはどのように響くでしょうか。ゆたぼんは「学校は無意味だ」と言っているのではありません。いま不登校に悩んでいる同世代に向けた、心を軽くするためのメッセージです。ゆたぼんの存在が、少しでも不登校児の力になるよう、大人は見守っていく必要があるのではないでしょうか。
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