子どもが生まれた時、親として大切な仕事は名前をつけることですよね。また、つけた名前を命名書という紙に書き、神棚などに飾っておく家庭も多いです。ただ、飾った後の取扱について困っている人もいることでしょう。ここでは、命名書はいつまで飾るのか、終わった時には保管または処分するのかについてお伝えします。
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命名書って必要?いつ飾るものなの?
妊娠をしているときに親から「命名書を買っておきなさい」と言われている人も多いものです。しかし、命名書は本当に必要なのか、いつ飾ったらいいのだろうかと疑問に感じてしまいますよね。まずは、命名書についてご紹介しますので、参考にしてみてください。
命名書とは何か?絶対に必要?
赤ちゃんが生まれて7日目の夜は「お七夜」と言い、お祝いをするという習慣があります。命名書は、その夜の「命名式」をする時に使用します。お七夜は赤ちゃんの健やかな成長を願うために行うため、そこで初めて名前を親族に発表するという意味もあるのです。絶対に必要というわけではありませんが、祖父母などはお祝い事として命名書を書くことは一般的なものだと認識している人も多いため、略式でも良いので用意すると良いでしょう。
命名書の正しい書き方はあるのか
命名書と聞くと、非常に格式高いものに感じられますが、書き方や書式などに決まりはあるのでしょうか?命名書は、正式と略式に分かれています。
正式命名書
正式命名書の場合は、三つ折りにした奉書紙を使用し、右から「命名という文字」「父親の名前と続柄、子どもの名前、子どもの生年月日」「命名した日付、夫婦の姓とそれぞれの名前」を書きましょう。
略式命名書
略式の場合は半紙に、「両親の名前、俗柄、命名(子どもの名前)、子どもの生年月日」を書きます。略式の場合は、額縁に書いて飾ることができるので、最近ではほとんどが、略式命名書を使っています。ただ、大事なポイントは、命名した人が命名書を書くということです。
命名書はいつ飾る?置く場所は?
命名書は、基本的に命名式を行なった日から飾ることが一般的です。ただ、最近ではあまり決まり事もないので、命名書を書いたときから飾るというのも1つの考え方となっています。命名書を置く場所も、以前であれば神棚に置かれていましたが、現在は神棚のある家も減ってきているので、ベビーベッドの近くや玄関に飾っている家庭も多いです。いずれにしても、子どもの将来に対する願いを込めて名前はつけるものなので、あまり形式ばかりを気にせずにラフな気持ちで望んでください。
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命名書はいつまで飾るのが正解なのか
命名書は、家族において非常に大事なものです。すぐに捨ててしまうのは寂しいですが、いつまでも飾っていられるものでもありません。命名書はいつまで飾るのが正解なのかについてお話します。
基本はさまざまな節目で区切りをつける
実は、命名書はいつまで飾りましょうという明確な決まりはありません。一般的には、床上げのタイミングやお宮参りのタイミングなど、赤ちゃんや親にとって節目となる時に、命名書を下げることが多いです。中には、出生届を出すタイミングで下げる人もいますが、1週間だけ飾るのは寂しいと思う人の方が多いといえます。ただ、家庭によって考え方が違ってくるので、正解や不正解はありません。自身のタイミングで下げておきましょう。
命名書アイテムを使用すると、ずっと飾っておける
命名書は奉書紙を使用して書くものですが、最近では少し変わった命名書アイテムが存在しています。命名書を代書してもらうサービスを利用して、名前と一緒に由来を書いてもらう・名前に合わせたポエムを書いてもらうなどすると、そのまま額縁に入れてずっと残すことができます。プロにオーダーするので、不自然な仕上がりにはならず、可愛らしい思い出の命名書を作成することができるため、処分したりせずにずっと飾っておけることは大きなメリットだといえます。
1歳の誕生日などの記念日でもOK
子育てで忙しく、命名書を下げるタイミングを見つけられないという時は、子どもの1歳の誕生日など大きなイベントの時に下げることも、1つの手です。1歳の誕生日はお餅を背負ったり、カード遊びをするなど、さまざまなことをすることも多いので、そのうちの1つとして命名書を下げるというのも良いでしょう。祖父母も揃ってお祝いしている場合もあるため、1つの区切りとして誕生日に下げるのは家族の記念にもなります。
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命名書は処分した方がいい?いつまで保管?
せっかく子どもの名前が書かれた命名書を区切りがついたからといって、処分するのはなんだか寂しいと思うかもしれません。ただ、命名書はいつまでも置いておけるものでもないので、その後はどうすれば良いのでしょうか?
処分する必要はないものだといえる
命名書はお札などではないため、1年経ったら奉納する必要があるなどの決まりがあるわけではありません。そのため、家族間で保管しておくのか処分してしまうのかは話し合いで決めるのが良いでしょう。記念にずっと残しておきたいという意見も、処分するという意見もどちらも間違いではないので、ママとパパがどうしたいのかによって選択してください。無理して捨てる必要はないので、ゆっくり考えることが大切です。
保管しておく場合の方法について
命名書を保管しておこうと思った場合、どのように保管しておくべきなのかはそれぞれの考え方によります。方法はさまざまありますが、保管しやすいのは、販売されている台紙に貼り付けて保管する方法です。最近では、二つ折りの台紙が売られているので、片方に命名書、もう片方には子どもの写真を貼るなどすれば、オリジナリティのある命名書として保管できるので人気があります。また、額縁に入れて玄関や寝室に飾る、アルバムの1ページに貼り付けるなどの方法もあるので、自分の好みを見つけてみてください。
保管場所に困ったらデータで残そう
部屋の荷物や広さによって、命名書を保管すると片付かないという場合もあります。そんな時は、実家に保管をお願いするか、スキャナで取り込んでデータとして残し、原本は処分をするという方法も1つの手です。もちろん、原本を捨てるのはちょっと・・・と抵抗がある人もいるでしょうが、その場合はファイルする・実家に飾るなどの方法をとってみてください。データでも命名書そのものでも、子どもへの思いに違いはないので、自分がどの方法をとれば後悔がないのかを、まず検討しましょう。
おわりに
命名書は、子どもの名前をつけるときに書く、とても思い入れが深いものとなります。そのためいつまで飾るのか、飾り終えた後の保管をどうするのかは、命名書を書いた時点で決めておくと良いでしょう。早く飾り終える、処分してしまうことが全てではないので、それぞれの家庭に合った方法をとってくださいね。
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福祉系大学で心理学を専攻。卒業後は、カウンセリングセンターにてメンタルヘルス対策講座の講師や個人カウンセリングに従事。その後、活躍の場を精神科病院やメンタルクリニックに移し、うつ病や統合失調症、発達障害などの患者さんやその家族に対するカウンセリングやソーシャルワーカーとして、彼らの心理的・社会的問題などの相談や支援に力を入れる。現在は、メンタルヘルス系の記事を主に執筆するライターとして活動中。《精神保健福祉士・社会福祉士》
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