還暦祝いと言えば、満60歳を迎えた方の長寿をお祝いするおめでたい行事です。しかし「還暦祝いにはなにを贈ったら良いか分からない」という方や「義母となるとますます慎重にならなければならない」などと、プレッシャーを感じる方も多いのではないでしょうか?確かに、還暦祝いを巡って嫁と義母の間でトラブルが勃発するという事例もありますから、関係悪化に繋がらないためにも、失敗なく終えたいものですよね。
ここでは、還暦祝いのマナーを見ていくとともに、どのような贈り物が義母に喜ばれるかについて、ご紹介します。
知らないと失敗するかも?!還暦祝いのマナー
還暦祝いと言っても、お祝いを渡す、食事会をする、贈り物をするなどさまざまです。まずはどのようにお祝いしたいのかを考えることが大切です。また、実母と違い、義母のお祝いには親戚が関係してくることもあって、節度や社会性を念頭に置いておく必要があり、お祝いを包む際には気をつけておきたい点もあります。
お祝いの相場はいくらぐらい?
まず考える必要があることはお祝いについてでしょう。金額の相場は、実母の場合は1〜10万ですが、義母の場合は3〜5万と言われています。ただし、この相場は住んでいる地域や各家庭の経済状況によりますので、分からない場合は親戚や住んでいる地域で、親交のある方に確認しておいた方が良さそうです。
お祝いは足並みを揃える必要はあるか?
皆さまは、結婚式に出席する際には友達同士で、「お祝いをいくら包むか?」という相談をしたことがあるのではないでしょうか?同様に還暦祝いも足並みを揃えた方が良いとされています。義母となれば実母と違い、「特別扱いをしなければならない」と、ついつい肩の力が入り多めに包んでしまうという方も見受けられますが、実母と平等に接することが好ましいのです。配偶者や義兄弟と相談し、足並みを揃えることが無難でしょう。
食事会の費用はどうするか?
親戚一同でお祝いをするとなったときの定番と言えば食事会ですが、基本的には主催者が負担する方が良いと言われています。ただし、人数が多く、負担が大きい場合には、主役以外の割り勘ということで甘えてしまっても良いかもしれません。この食事会についても、親戚間で事前に話し合っておくと良さそうです。
合わせて読みたい
知っていましたか?還暦祝いの贈り物マナー
さてお祝いのマナーがあれば、贈り物のマナーもあります。平均寿命が短かった昔は、還暦は「お年寄りの仲間入り」といったイメージがありましたが平均寿命の伸びた昨今では、還暦を迎えても現役で働いている方も多く、年寄り扱いをすると失礼にあたる場合も多いです。昔は還暦に贈っても良かったものでも、現代においては相手を怒らせてしまう原因になってしまうものも。そんな還暦の贈り物の変容とマナーについて、みていきましょう。
定番だった「赤いちゃんちゃんこ」
還暦の贈り物の定番と言えば、赤いちゃんちゃんこです。どうして赤いちゃんちゃんこなのかと言うと、赤は魔除の色と言われており「これからの人生に災い無く、長生きして欲しい」という意味が込められているのだそう。また還暦は文字のとおり「暦(こよみ)が還(かえる)」と言われ、「生まれ直し」という意味があります。生まれ直しとはすなわち、「赤ちゃんに戻る」と言うことですので、赤いちゃんちゃんこを贈る風習が生まれたのです。
現代では赤いちゃんちゃんこは喜ばれない?
現代の還暦を迎える方々というのは先述したとおり若々しい方が多く、還暦を迎えたとしても「人生の区切り」として捉える方が多いようです。そのような方に赤いちゃんちゃんこをプレゼントしても、必ずしも喜んでもらえるとは言い難く、人によっては怒ってしまうかもしれません。風習とは言え、安易にプレゼントしない方が無難でしょう。
赤いちゃんちゃんこ以外の赤いものは喜ばれるかも?
赤いちゃんちゃんこは喜ばれなくても、赤は縁起の良い色ですから、貰えると嬉しいと感じる方も多く、例えば赤いパジャマやエプロン、ハンカチ、ポーチなどの実用性のあるものをプレゼントすると喜ばれるようです。また有田焼の赤い湯呑みや切子ガラスの赤いコップ、お箸などであれば名入れすることが出来て、特別感が増しますので、赤縛りで考えたい方はそのような贈り物を考えてみるのも良いでしょう。
合わせて読みたい
福祉系大学で心理学を専攻。卒業後は、カウンセリングセンターにてメンタルヘルス対策講座の講師や個人カウンセリングに従事。その後、活躍の場を精神科病院やメンタルクリニックに移し、うつ病や統合失調症、発達障害などの患者さんやその家族に対するカウンセリングやソーシャルワーカーとして、彼らの心理的・社会的問題などの相談や支援に力を入れる。現在は、メンタルヘルス系の記事を主に執筆するライターとして活動中。《精神保健福祉士・社会福祉士》
この記事に不適切な内容が含まれている場合はこちらからご連絡ください。