自ら専業主婦になることを選んだ理由は?
貧困専業主婦になってしまうと分かっていながら、専業主婦になることを選ぶのはなぜなのでしょうか?調べてみると、彼女たちなりの考えや理由があることが分かりました。そこで、自ら貧困専業主婦になることを選ぶ理由をまとめてみました。
子どもと一緒にいる時間を確保するため
専業主婦になることを選んだ人の意見として多いのが、「子どものため」です。3歳になるまでは子どもは家で母親と一緒にいた方が良いという考えや、一緒にいた方がしつけもできるし子どものためになるということから、子どもと一緒にいることを重要視している母親もいます。しかし、すべての子どもたちが当てはまるわけではありませんが、保育園などに通うと、通わない場合に比べて健康や成績に良い効果をもたらすというデータもあり、必ずしも親と一緒にいることが良いわけではないという考え方も出てきています。
働いても大して稼ぎにならないから
子どもが保育園や学校に通っている場合、「私も働きにいった方が良いのかな」と考えている専業主婦の女性も少なくないようです。しかし、パートタイムという短い時間では大して稼げませんし、将来のキャリアに結びつくような技術も身につかない場合も多く、働く意義を見いだせないという人が多いようです。これは、子育て世代の女性がこうした職にしか就けないという社会的な問題も映し出されているといえるでしょう。
家事をおろそかにできないから
専業主婦は働いていないからこそ、家事や育児に対する責任を重く考える傾向にあります。中には、妻が家事のことをできていなければ、「専業主婦なのに」と怒る夫もいるとか。そのため、働きにいきたいなと考えても、働いたところで主な収入源は夫の給料ですから、家事に対する責任は自分にあり、家事に手が回らないと責められることがみえているため、働きにいかずに専業主婦でいようという結論に至ってしまうようです。
おわりに
専業主婦は、夫の収入が高くなければなれないというイメージがありましたが、最近では収入が高くないのに専業主婦をしている「貧困専業主婦」が増えています。子どもが待機児童になってしまったというやむを得ない理由で、貧困専業主婦になった人もいれば自ら選択した人もいます。側からみると働きにいけば良いと考えてしまいますが、夫の意見や社会的な問題もあるため、妻の選択だけに責任があるというわけでもないのですよ。
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福祉系大学で心理学を専攻。卒業後は、カウンセリングセンターにてメンタルヘルス対策講座の講師や個人カウンセリングに従事。その後、活躍の場を精神科病院やメンタルクリニックに移し、うつ病や統合失調症、発達障害などの患者さんやその家族に対するカウンセリングやソーシャルワーカーとして、彼らの心理的・社会的問題などの相談や支援に力を入れる。現在は、メンタルヘルス系の記事を主に執筆するライターとして活動中。《精神保健福祉士・社会福祉士》
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