海外では多くの人が愛用し、本当に自分が産んだ赤ちゃんのように可愛がっているリボーンドール。まだまだ日本ではそこまで知られていません。見ていると動き出すのでは?と思うくらい精巧に作られていて、引き込まれてしまいます。ここではリボーンドールとは一体何か、迎えることでどのような効果を得られるのかをご紹介します。
とってもリアルなリボーンドールとは何?
パッと見た瞬間、本当の赤ちゃんと見間違うほどの美しい人形であるリボーンドール。しかし、見る人によっては違う印象を持つかもしれません。人間はあまりにもリアルにできているものに対して、恐怖心を抱いたり癒されたり、いろんな感覚を抱くものです。そんなリボーンドールの特徴や持つことによって得られる効果をお伝えします。
根強いファンが多い人形のひとつ
日本ではまだあまり普及していないリボーンドール。ただ海外では非常に人気があり、迎えている人も少なくありません。リボーンドールはその名の通り、人間が蘇生されたような、まるで人そのものの人形です。シリコン製なので肌のきめが細かく見え、本当に赤ちゃんのようだといえます。大人のリボーンドールはなく、基本的に赤ちゃんのリボーンドールが販売されており、2002年に販売されたのがきっかけです。
抱き心地や赤ちゃんの香りまで再現
リボーンドールは見た目や質感だけではなく、重みにもこだわりがあります。抱っこした時に、乳児の重みを感じられ、軽々と抱っこできるようないかにも人形という感覚はありません。肌触りも良く、ちょっとしたシワも出ます。さらにベビーパウダーの香りが施されているので、赤ちゃん特有の甘いふんわりとした香りが再現され本当の赤ちゃんを抱っこしているような気分になれるのです。
リボーンドールは癒し効果がある
赤ちゃんは見ているだけでもそばにいるだけでも大人の気持ちを癒してくれますし、癒されるものすよね。自分にニコニコしてくれたら、これほど嬉しいことはありません。どんなにイライラしていても、赤ちゃんを見ていると優しい気持ちになったという人は多いです。
こうした癒し効果がリボーンドールにはあります。赤ちゃんの可愛い表情や小さな体格を見たり触れたりしていると、まるで本当に我が子を抱いているような気分になります。そして気持ちが穏やかになり、毎日の喧騒やストレスを忘れて、疲れた心を癒してくれるのです。
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リボーンドールとはどうして必要なの?
リボーンドールは可愛くてリアルな赤ちゃんの人形という印象ですが、どうしてここまで精巧なドールが必要なのでしょうか?普通の人形ではダメなの?と思うかもしれませんが、リボーンドールには大きな必要性と役割があります。リボーンドールは、単純に人形として楽しむだけではないのです。リボーンドールをよく知ることでその魅力に気づくことでしょう。
赤ちゃんが欲しい気持ちを癒すため
リボーンドールとはどのような意味を持つのかと考えた時に真っ先に浮かぶのは、子どもが欲しかったけれどできなかった人たちの気持ちを、癒すためです。子どもはタイミングやその時の年齢などが大きく関係していきます。「今欲しい」と思ったところで叶うわけではありません。結果的に子どもができなかったとか、状況的に諦めないとダメな状況になったということはよくあります。そういった傷ついた心や、子どもが欲しいという思いの未練を癒すために、リボーンドールは存在しています。
認知症に対する緩和療法のひとつとして
イメージにはないかもしれませんが、認知症には「ドールセラピー」という人形を用いた治療方法があります。赤ちゃんの人形には認知症を患った人の心を癒し、子どもを慈しむ気持ちを沸き起こさせるので、認知症の症状が緩和するケースが非常に多いと言われています。そのため認知症の人や彼らを支えている家族などいろんな人がリボーンドールを迎えることで、優しい気持ちを取り戻しているのです。
子どもを亡くした親の気持ちのケア
世の中には不慮の事故や病気など自分達ではどうにもならない理由で、大切な我が子を失った人がたくさんいます。大切な存在の子どもが自分よりも先に亡くなるという心の穴をどうしても埋めることができなくて苦しんでいる人に、リボーンドールは癒しの効果を発揮します。人形では無理なのでは?と思うかもしれませんが、精巧にできているリボーンドールは我が子への感情を呼び起こし、安らぎをもたらしてくれる可能性が高いのです。
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福祉系大学で心理学を専攻。卒業後は、カウンセリングセンターにてメンタルヘルス対策講座の講師や個人カウンセリングに従事。その後、活躍の場を精神科病院やメンタルクリニックに移し、うつ病や統合失調症、発達障害などの患者さんやその家族に対するカウンセリングやソーシャルワーカーとして、彼らの心理的・社会的問題などの相談や支援に力を入れる。現在は、メンタルヘルス系の記事を主に執筆するライターとして活動中。《精神保健福祉士・社会福祉士》
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