皆さんは、小学生の子どもがいつ帰ってくるか分からず、不安になったことはありますか?NTTレゾナントが2019年に小学生の子どもがいる保護者に対して行った調査によると、子どもの帰宅時間を把握したいにも関わらずできていない保護者が多いことが分かりました。今回は、そんな小学生の帰宅時間について、保護者がどんな不安を抱いているか、また帰宅時間を把握するための方法などについて、ご紹介します。
小学生の帰宅時間について保護者の意見は?
小学生の子どもの帰宅時間に関するこの調査から、保護者が子どもの帰宅についてどう考えているのかがみえてきました。そこで、始めに小学生の帰宅時間に関する親の考えをまとめました。帰宅について、保護者がいろいろと不安を抱えていることが分かってきます。
帰宅時間を把握できていない保護者は6割
この調査によると小学生の子どもの帰宅時間について、「把握している」が27・1%、「把握したいが、現在はできていない」が60・1%、「把握したいと思わない」が12・8%と帰宅時間を把握したいにも関わらず、できていない保護者が6割もいることが分かりました。小学生はまだまだ子どもで大人ほどしっかりしていないので、帰宅時間が把握できないと不安になってしまいますよね。
低学年ほど帰宅時間について不安になる
小学生の子どもの登下校について、防犯上不安を感じている保護者は過半数を占めています。学年別でみてみると、一番不安を感じるのは小学1年生でした。前年まで保育園や幼稚園に通っていたのですから、不安になるのは当然ですよね。小2〜小4は同じくらいの割合ですが、高学年になると不安になる保護者の割合は低くなります。小5、小6になるとかなりしっかりしてきますから、ある程度信頼ができるようです。また、登下校に30分以上かかる子どもに対しては「とても不安に感じる」が25・9%、「やや不安に感じる」が40・5%と不安に感じている親が66・4%もいることが分かりました。
登下校以外のシーンでも帰宅時間が気になる
子どもの帰宅時間が気になるのは、登下校だけではありません。小学生の子どもの居場所や状況、帰宅時間が気になるシーンとして、友達と遊びに行くとき、習い事に行くとき、一人で買い物に行くときといったものが挙げられました。登下校は近所の子と一緒に帰るので安心感もありますが、遊びに行ったりするときは一人で行動するケースや行き先も言わず遊びに行かれることもあるので、保護者としては気になりますよね。
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小学生の帰宅時間について不安に思う理由は?
調査からは子どもの帰宅時間について、防犯上不安に感じるのはなぜかという理由も分かったと思います。次に、小学生の帰宅時間について不安を感じる主な理由をまとめてみました。小学生の子どもがいる人は、共感できることでしょう。
変質者に遭遇しないか心配だから
小学生の帰宅を不安に思う理由として一番多かったのが、「不審者や変質者に遭遇しているかもしれないから」でした。子どもは不審者や変質者のターゲットになることが多く、変な人につけられたりと被害を受ける事案は後を絶ちません。だからこそ、子どもが不審者に遭遇しないか不安になりますよね。今は昔のように地域みんなで子どもを見守る風潮がなくなってきているので、余計に心配です。
交通事故にあうかもしれないから
次に多かった不安な理由は、「交通事故にあうかもしれないから」というものでした。子どもは最低限の交通ルールは知っていても、つい道路に飛び出したり、周りをよく確認せずに行動したりするので、交通事故にあう危険性は常にあります。また、子どもが十分注意していても運転者の不注意により、巻き込まれることもあり得ます。帰宅時間が遅くなると、「まさか事故にでもあってるんじゃ・・・」と心配になりますよね。
犯罪に巻き込まれるかもしれないから
3番目に多かった理由は、「犯罪に巻き込まれるかもしれないから」でした。不審者や変質者は後をつけたり、露出をしたりと不快なことをしてきますが、さらに悪質な場合は連れ去ったり、けがをさせたりと直接的な被害を与えることもあります。まだ力が弱く、状況判断が十分にできない子どもだからこそ、常にこうしたリスクがあるのです。
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福祉系大学で心理学を専攻。卒業後は、カウンセリングセンターにてメンタルヘルス対策講座の講師や個人カウンセリングに従事。その後、活躍の場を精神科病院やメンタルクリニックに移し、うつ病や統合失調症、発達障害などの患者さんやその家族に対するカウンセリングやソーシャルワーカーとして、彼らの心理的・社会的問題などの相談や支援に力を入れる。現在は、メンタルヘルス系の記事を主に執筆するライターとして活動中。《精神保健福祉士・社会福祉士》
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