かつて塾といえば学校の授業のように複数の生徒を前に一人の講師が教壇で教える「集団塾」スタイルが一般的でしたが、最近は「個別指導塾」という言葉をよく聞くようになりました。従来型の集団塾と個別指導塾にはそれぞれどんなメリット、デメリットがあるのでしょうか。塾選びで気を付けたいポイントと共にご紹介します。
「集団塾」のメリットとデメリット
学校と同様の一斉形式で授業が行われる集団塾ですが、学校は平等主義のもと基本的内容を中心に教えていくのに比べ、集団塾は目的に特化した授業を行っていることも多いのが特徴です。中でも「進学塾」と呼ばれるタイプの塾には、入塾テストなどを設け、一定以上の学力のある生徒を絞った上で、難関校の受験に備える授業を行っているところもあります。
一斉授業形式で行われる集団塾の授業とは
集団塾は複数の生徒を一人の講師が一斉授業形式で指導する塾ですが、「複数の生徒」といっても何十名もの生徒を相手に授業を行う場合もあれば、数名程度を相手に授業を行うものもあります。後者は「少人数グループ指導」などと呼ばれています。学校の授業を補う補修型の塾もありますが、受験に向けた授業を行う進学塾が多いのも特徴です。
メリット:ライバルと共に高みを目指せる
集団塾最大のメリットは共に学ぶ仲間がいること。目指す目標が高ければ高いほど、身近なライバルの存在は大きく、お互いに刺激しあいながら学力を伸ばすことができます。また、普段から集団にもまれることで、試験などでも雰囲気にのまれづらくなるでしょう。費用の面でも複数の生徒に同時に授業を行うため質の高い授業でも比較的安価に受けられます。
デメリット:ついていけなくなると挽回が大変
集団塾では自分で授業についていく必要があります。授業で分からない部分があっても、自分から動かない限り答えを得る機会がありません。積極的に質問できる生徒はいいですが、そうでない生徒はどんどん取り残されてしまいます。また、授業時間も固定されていて融通が利かないことが多いので、他にも習い事などをしている場合は調整に苦労する場合もあります。
合わせて読みたい
「個別指導塾」のメリットとデメリット
昔からある究極の個別指導「家庭教師」と個別指導塾の差は勉強する場所と料金です。その名の通り、家庭教師は自宅に先生が来て指導しますが、個別指導塾は従来の塾のように通塾し、そこで指導を受けます。また、すべての時間を一人の生徒に費やす家庭教師は費用が高額になりがちですが、個別塾は同じ時間枠で複数人を指導するため費用を抑えられることが多いといえます。
数人が同時進行で指導を受ける個別指導の授業とは
個別指導塾とはその名の通り「個別」で「指導する」塾。指導自体は「個別」で行われますが、講師は複数人の生徒を同時進行で教えるのが一般的です。実際に指導を受けることができる時間は「ひとコマの時間÷生徒の人数」となるため、同時に指導される人数が少ない方が多くの時間指導を受けられますが、その分費用が高くなる傾向があります。
メリット:自分のペースで勉強がすすめられる
個別指導最大のメリットは、生徒一人一人に合わせた指導が可能なこと。集団塾ではわからないところがあってもなかなか質問しづらいこともありますが、個人指導塾は理解できるまで教えてもらうことができるので苦手克服にはうってつけです。また、休んだ場合の振替授業に対応しているところも多く、柔軟に対応してもらえるメリットもあります。
デメリット:自習できないと効果が上がらない
個別指導塾は一人の講師が教える人数が限られるため、多くの講師を確保しなければならず、大学生のアルバイト講師が大多数を占める塾もあります。大学生だから指導力がないという訳ではありませんが、塾講師を仕事としてやっている人に比べれば経験不足は否めません。また、自分で学習する習慣がついていない場合は、講師が他の生徒を見ている時間が無駄に過ぎてしまい、通っている割には効果が上がりにくいといったケースもあるようです。
合わせて読みたい
7歳の男の子と4歳の女の子の母です。試行錯誤の子育てですが、子ども達に成長させてもらっています。
この記事に不適切な内容が含まれている場合はこちらからご連絡ください。