赤ちゃんのために衣服を洗濯する時は、大人と洗剤を分けている家庭も多いでしょう。赤ちゃんは、未成熟で体も弱く、お父さんやお母さんからすると、さまざまな面で注意を払って接していくべき存在でもありますよね。中でも気になるのは、普段私たちが使っている洗剤などが、「赤ちゃんの健康に害を及ぼしてしまう危険性はないか?」ということだと思います。今回は、「赤ちゃんの洋服は大人とは分けて専用の洗剤で洗濯した方がいいのか?」について、ご紹介します。
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赤ちゃんと洗剤を分ける必要性とは?
赤ちゃんと大人は別々の洗剤を使い、分けて洗濯しているという話はよく聞きますよね。どうして赤ちゃんには、そのような対処法が必要となるのでしょうか?その理由を知り、赤ちゃんを守るための知識を備えておきましょう。
大人と赤ちゃんでは肌のバリアー機能に差がある
私たち人間の肌は、空気中のほこりや細菌、紫外線など、さまざまな有害物質の危険にさらされています。ですが、私たちの肌にはバリアー機能が備えられています。このバリアー機能は、肌に適度な水分を保持させ、新陳代謝を促しながら、肌のトラブルから守ってくれるしくみがあるのです。
ところが、赤ちゃんの肌は、このバリアー機能が未成熟な状態にあります。例えば、肌の表面にある角質層の厚さなどは、大人の半分ほどしかないといわれています。つまり、赤ちゃんは肌に適度な水分を保持しにくく、大人よりも肌のトラブルが生じやすくなるのです。
大人の衣服に含まれる成分も悪影響がある!?
赤ちゃんの肌に悪影響があるのは、洗剤だけではありません。私たち大人が普段着ている洋服ですが、その洋服には「ホルムアルデヒド」という成分が含まれていることが多いのです。ホルムアルデヒドは、赤ちゃんの肌には刺激が強く、皮膚炎やアレルギーなどの原因になってしまうこともあります。
また、ホルムアルデヒドは水溶性で、水に溶けてしまいます。そのしくみが原因で、赤ちゃんの衣服と大人の衣服を一緒に洗濯してしまうと、洗濯に溶けたホルムアルデヒドが赤ちゃんの衣服に付いてしまう危険性があります。
赤ちゃんの肌を考え、分けて洗濯しよう
合成界面活性剤や衣服に含まれるホルムアルデヒドなど、大人の衣服の周りには赤ちゃんにとって有害なものが多くあります。つまり、赤ちゃんの衣服と一緒に洗濯をすることは、デメリットが大きいと言えるのです。
大切な赤ちゃんの皮膚が炎症やアレルギーなどで赤く腫れ上がった姿になってしまうというのは、お父さんやお母さんからしてみると、非常に心苦しいものがあります。そのような事態を避けるためにも、赤ちゃんの衣服と大人の衣服は分けて洗濯をすることをおすすめします。
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赤ちゃん用洗剤を選ぶときのポイントとは?
大人の衣服と赤ちゃんの衣服を分けて洗濯をした方がいいというのはもちろんですが、赤ちゃんの衣類を洗濯するときの洗剤選びも重要です。赤ちゃん用の洗剤を選ぶ際は、どのようなポイントに気を付ければ良いのでしょうか?
避けるべき成分1:合成界面活性剤
通常の洗剤に含まれている合成界面活性剤は、赤ちゃんの衣服を洗濯するときに、避けるべき成分の一つです。合成界面活性剤は汚れを分解する効果がありますので、多くの洗剤で使われていますが、敏感な赤ちゃんの肌にとっては危険な要因となります。中には、皮膚炎やかぶれを引き起こす子もいます。そのため、赤ちゃん用の洗剤を選ぶときは、合成界面活性剤が含まれていない洗剤を選ぶようにしましょう。
避けるべき成分2:蛍光漂白剤
次に注意するべき成分は、「蛍光漂白剤」と呼ばれるものです。蛍光漂白剤は、洗濯物の汚れを落とすという効果はありませんが、洗い上がった洗濯物の白さを際立たせる役割を持つため、洗濯用洗剤に入っている場合がよくあります。蛍光漂白剤は、まだ肌に対する影響力がはっきりと分かっていない部分も多い成分ですので、赤ちゃんには、なるべく使わないようにした方が良いかもしれません。研究が進み、確かな結果が出るまでは、避けた方が安全だと言えます。
肌に刺激の少ない天然界面活性剤を使おう
赤ちゃん用の洗剤には、できる限り、天然界面活性剤を使用している洗剤を選ぶのが良いでしょう。天然界面活性剤は、合成界面活性剤に比べて刺激も少ないため、赤ちゃんの敏感な肌にも大きなダメージを与えなくて済みます。
ただ、注意したいポイントもあります。それは、天然界面活性剤は合成界面活性剤に比べて、よくすすがないと洗剤のカスが衣服に残ってしまいやすいということです。肌に優しい天然界面活性剤でも、洗剤そのものが衣服に残ってしまっては、赤ちゃんに刺激を与えることとなります。天然界面活性剤入りの洗剤で、赤ちゃんの衣服を洗濯する場合は、念入りにすすぎ、洗剤が残らないように気を付けましょう。
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赤ちゃん洗剤はいつまで使えば良いの?
大切の赤ちゃんの健康を思えば、洗濯に使う洗剤を大人と赤ちゃんで分けるのは、とても重要なことです。ですが、いつまでも赤ちゃんと大人の洗濯を分けていたのでは、洗濯をする側にとっては手間と時間がかかってしまいますよね。いつまで赤ちゃん用の洗剤を使えば良いのでしょうか?
赤ちゃん洗剤の使用期間に明確な区切りはない
実は、「いつまで赤ちゃんの洗剤を使い、大人と洗濯物を分ければいいのか?」という期間には、明確な答えがありません。なぜなら、赤ちゃんの肌は大人に比べて薄く、刺激に弱いという特徴がありますが、それも個人差があるからです。たとえば、普通の洗剤で洗った衣服を着ても大丈夫な赤ちゃんもいれば、炎症などの症状が出てしまう赤ちゃんもいます。
このような理由があるため、生まれてから一緒に洗濯をしていたけれど、特に悪影響は見られなかったという場合もあります。ところが、子どもの肌が敏感で、4歳頃までは別々に洗っていたという家庭もあるようです。
赤ちゃんの様子を見ながら対応していこう
普通の洗剤で洗った衣服を着せてみて、赤ちゃんに何の影響もないのであれば、わざわざ赤ちゃん用と大人用で分けて洗濯をする必要はないかもしれません。ですが、大人の衣服と一緒に洗ってみて、赤ちゃんの皮膚に炎症などの症状が見られたのであれば、洗剤による刺激が原因かもしれません。その場合は赤ちゃん用の洗剤を使い、洗い分けて様子を見てみるのが良いでしょう。
また、赤ちゃんに影響がなくても、生後1年ほどの期間は、いざという時のために赤ちゃん用の洗剤を用意しておくことをおすすめします。
大人の衣服の汚れ具合も考慮しよう
洗剤や洗濯を何歳から分けるかは、親の仕事や生活スタイルなども考えながら決定するのが良いでしょう。例えば、親が外での仕事が多く、衣服が汚れやすい場合などは、赤ちゃんの衣服と一緒に洗うと、親の衣服に付いている汚れや成分が赤ちゃんの衣服に移り、それが原因で肌荒れやアレルギーなどを起こしてしまう場合もあるかもしれません。親の衣服が汚れやすい生活習慣を持つ家庭などは、大事を取って赤ちゃんの衣服は分けて洗濯することが大切です。
赤ちゃんの異常にすぐ対応できる準備をする
赤ちゃんはまだ体も小さく、さまざまなことに敏感に反応し、体調を崩してしまうこともよくあります。洗剤による刺激で、皮膚が炎症などを起こしてしまうのも、その中の一つです。洗濯物関係のみならず、あらゆる面において、赤ちゃんの急な変化にすぐ対応できるように、準備を怠らないようにしたいですね。
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