キャリアパスポートの今後や懸念されること
最後に、キャリアパスポートの今後や懸念されている事について見ていきたいと思います。
教育現場で求められるものは年々変化しており、キャリアパスポートに関しても、今後に期待する声と合わせて懸念される点なども挙げられているのです。
特定の様式がないことへの懸念
キャリアパスポートは、小学校~高校まで記録が引き継がれますが、特定の様式がないために教育現場によって呼び名や内容が若干異なります。
そのため、親の転勤で転校したり、進学先によってキャリアパスポートの内容が変わってしまったりする可能性があり、教員のサポートがより一層必要になると懸念されています。
教育現場による格差への懸念
先ほども触れましたが、キャリアパスポートは全国的な統一された特定の様式というものがないので、教育現場によって内容も呼び名も変わってきます。
また、重点的に記述する部分も現場によって差が生じるケースがあるため、過去の記録を引き継いで記載するのが教育現場によって難しくなってしまう場合もあるのです。
このようなことが原因で、教育現場によって格差が生まれるのではないかという懸念も示されています。
運用の自由度の高さが今後へ期待される
キャリアパスポートは、これからの新しい時代に合った人材を育成するため、小学生という早い段階で自分の能力を発見出来る機会を作り、高校まで引き継ぐことで様々な分野で運用できる自由度の高さが注目されています。
将来について生徒自身が自ら考え、教員のサポートのもとで生徒に見合った活用方法を見つけ、実際の生活に結び付けられるサポートが今後期待されているのです。
おわりに
キャリアパスポートは、従来の教育方法とは異なり、生徒自身が自己評価出来るような仕組みにもなっています。
そのため、新たなキャリア教育として今後さらに重要視されていくと言えるでしょう。
※本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。ご了承ください。
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福祉系大学で心理学を専攻。卒業後は、カウンセリングセンターにてメンタルヘルス対策講座の講師や個人カウンセリングに従事。その後、活躍の場を精神科病院やメンタルクリニックに移し、うつ病や統合失調症、発達障害などの患者さんやその家族に対するカウンセリングやソーシャルワーカーとして、彼らの心理的・社会的問題などの相談や支援に力を入れる。現在は、メンタルヘルス系の記事を主に執筆するライターとして活動中。《精神保健福祉士・社会福祉士》
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