社会保険とは国が設けた保険制度であり、国民年金・厚生年金といった年金保険、健康保険などの医療保険、介護保険、雇用保険、労災保険があります。パート収入がある主婦の場合、社会保険に加入することはできるのでしょうか？加入した場合のメリット・デメリットも含めて解説していきます。
社会保険の加入対象について
社会保険は、働いていれば誰でも加入することができるわけではありません。加入するための条件があり、そのハードルをクリアしていないと加入できないのです。ここで、社会保険の加入対象について具体的にご紹介していきます。
2016年10月から加入対象が変わりました！
これまでの社会保険の加入対象は以下の加入条件がありました。
- 所定労働時間が週30時間以上である
2016年10月からは、上記もしくは以下の条件にすべてあてはまる方も加入対象に加わりました。
- 1週間の所定労働時間が20時間以上である
- 賃金月額が8万8000円以上である（賞与・残業代・通勤手当などは除く）
- 1年以上継続して雇用される見込みがあること
- 学生ではない（夜間・通信・定時制は除く）
- 勤務する企業の従業員が501人以上（特定適用事業所）である
さらに2017年4月からは、以下の項目該当者も加入対象となっています。
- 勤務する企業の従業員が500人以下で、社会保険の加入について労使で合意されている
パートでも条件にあてはまれば加入OK
これまでは週30時間以上の勤務が基本条件であり、パート勤務でも社会保険に加入できない方はたくさんいました。しかし今回の変更に伴い、週20時間以上などの短時間労働者も加入できるようになったため、社会保険に加入したいけれどできなかったという人には朗報ともいえます。
従業員が社会保険に加入することで企業側の保険料負担が発生することもあり、社会保険に入りにくかったこれまでの職場環境が改善されることにつながるでしょう。
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パートで社会保険に加入するメリット
これまで国民保険・国民健康保険を支払っていた場合、会社側が保険料の半分を負担することでこれまでの保険料よりも安くなる可能性があります。またこれまで扶養範囲内で働いていた人も含めると、社会保険に加入することで得られるメリットがいくつかありますので、ここでご紹介していきましょう。
将来もらえる年金額が増えること
厚生年金保険に加入することで、将来的に厚生年金を受け取ることができます。全国民がもらえる基礎年金の年額は2017年度で77万9300円です。月額にして約6万5000円ですが、さらに厚生年金も給付されるので、将来的な安心感につながります。
厚生年金の保険料は報酬比例によって算定される、つまり収入によって支払う保険料が変わります。そのためもらえる厚生年金の金額もそれぞれ異なるのですが、基礎年金の上乗せがあることが、社会保険加入の最大のメリットといえるでしょう。
障害基礎年金・障害厚生年金の支給
厚生年金保険の加入中に障害を持つ身になった場合、障害基礎年金に加え、障害厚生年金が支給されるのもメリットのひとつです。障害厚生年金は最低保障額として月額約4万9000円が設定されています。
若くて元気に過ごしていると障害について特に考えも及ばないかもしれませんが、万が一の際には生活を維持していくための大きな保障となるでしょう。
医療保険の保障が手厚くなる
健康保険に加入していることで、傷病手当金・出産手当金の給付を受けられるようになります。一定期間仕事ができない状態になってしまうと、現状の生活資金不足で不安定な状況になる恐れもあるでしょう。病気やけが、出産など諸事情で仕事を休んだ場合も賃金のおおむね3分の2の給付を受けることができるので、社会保険に加入する、大きなメリットのひとつです。
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長男（小1 ）・次男（年中）の二児を子育て中。総務・人事・経理などの事務職に従事し、産休・育休ののちに離職。その後フリーライターとして、出産育児・ビジネス・働き方関連・就職転職・地方創生など幅広いテーマを執筆しながら早4年目に突入しました。
男の子2人の育児に翻弄されつつも、我が子には「思いやりのある子・人の痛みのわかる子」になってほしいと願いながら慌ただしい毎日を過ごしています。
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