日本人は諸外国に比べて、塩分量の多い食生活をしていると言われています。塩分をとりすぎることにはさまざまな問題もありますが、妊婦さんの場合は特に意識をしたいものです。妊婦さんが摂取してもよい塩分量についてご紹介します。
現在の基準量と日本人の摂取量
実は「1日に摂取する塩分量の目安」というのは一定ではありません。何年かに一度見直しが行われ、その都度、「目安となる基準量」が改訂されます。2015年に行われた見直しでは、1日に摂取してもよい塩分量の基準が改訂されました。2010年のときには、男性は9グラム未満、女性は7.5グラム未満が基準でした。
しかし2015年の改定では、男性は8グラム未満、女性は7グラム未満とされました。日本人は諸外国に比べて、塩分をよく摂取します。2014年の段階では塩分の平均摂取量は10グラムとなっており、基準値をオーバーしています。
ただ、「現在の日本人は塩分をとりすぎである」と考えるのは大きな間違いです。多少の上下はあるものの、2003年から10年近く、日本人の塩分摂取量は年々降下していっています。2003年には平均塩分摂取量が11.7グラムだったのが2009年には10.7グラム、そして2014年には10グラムにまでなったのです。
これは多くの人が、「塩分過多は体によくない」ということに気づき始めたからでしょう。
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妊娠中の塩分摂取量の目安について
それでは、妊婦さんの場合はどうなのでしょうか。
妊婦さんがとってもよい塩分量というのは、やはり年によって多少変わってきます。ただ、一般的には「成人女性1日の摂取量の目安が同じくらい」と考えられています。そのため、7グラム前後が望ましいでしょう。
特に「妊娠高血圧症候群だ」と判断された場合は、平均塩分摂取量より少ない1日7グラム以下の摂取量におさえられるように制限しなければなりません。ただし、極端な塩分節制は逆に体に悪影響を与えるので、適量の水分をとるようにしましょう。

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