妊娠中ほど薬に敏感になることはないですよね。それもそのはず、おなかの中にはこれから生まれてくる新たな生命が宿っているのですから。健康管理に気を付けていてもこの時期は免疫力が低下しているためなにかと不調を訴えやすい時期。万一風邪をひいてしまった、風邪っぽいかも、のどが痛い、と自覚症状があった場合あなたはどのように対処しますか?風邪薬の使えないときにでも症状を緩和できる方法をご紹介いたします。
そもそも妊娠中は体調を崩しやすい
妊娠によってホルモンバランスが変化しているために、ちょっとした気候の変化や疲れなどで体調を崩しやすくなっています。約40週間、生まれてくる赤ちゃんをおなかの中で育てるために万全な状態を母体内で維持しなければなりません。
妊娠中の冷えは厳禁!常に保温を心掛けよ!
妊娠と気づく前から母体は変化が生じています。プロゲステロンと呼ばれる黄体ホルモンの分泌が盛んになり、赤ちゃんを育てるための準備をおなかの中で行っているのです。羊水の温度は母体の体温よりやや高めの38度前後。このくらいの温度が胎児を安心して育てられる温度でありそれを維持するためにも母体は常に保温を心掛けないといけません。冷えは禁物!四季によって体温調節は欠かせませんが、それでも妊娠中だけは薄着を避け常に靴下、ズボンをはくといった予防が大切です。
妊娠初期は風邪のような症状が続く
先述した通り、妊娠超初期からホルモンバランスによって母体に変化が生じるため体の違和感を自覚するようになります。しばらく高温期が続くために熱っぽさを感じ、だるさや眠気といった症状も並行して表れます。そのために妊娠と気が付く前に「風邪ではないか?」と勘違いしてしまうことも少なくありません。生理が来ないなど、時期がきて妊娠キットで確認できるまでは妊娠の可能性を意識することはあまりないようです。
妊娠特有の症状以外が表れる場合は、風邪を疑うべき
高温、眠気、だるさは風邪でも妊娠中でも多くの人が自覚しよくある症状ですが、さらにくしゃみや鼻水が止まらなかったり、頭痛や腰痛があったりというのも妊娠初期の症状として表れる人がいるので簡単に見分けが付かないのが事実です。しかし咳やのどの痛みがあるならば、それはウイルスの影響からくるもので妊娠の症状とは異なるために風邪と疑うのが妥当です。その場合は症状が重くなる前にできるだけ早く対処しなければなりません。
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それでも風邪をひいてしまったら…
人間誰しも完璧な人はいません。妊娠中、普段以上に健康に留意しても風邪をひいてしまうことだってあります。もちろんそれまでの体を冷やさない、常に保温を意識することは変わりなく、大事なのは風邪をひいてしまった後の対処方法「なるべく早く」が肝心なのです。
妊娠中はあらゆる薬を基本飲めません
ご存じだとは思いますが、妊娠が確定してからは基本的に薬を飲むことができません。本来なら妊娠を計画している段階からあらゆる薬の飲用を避けてほしいもの。これからおなかの中で胎児が赤ちゃんとして形成されていくという段階で母親の自然な栄養以外の化学物質を取り入れることは正常妊娠を妨げる可能性があるからです。特に妊娠3カ月までの段階は赤ちゃんの臓器や神経系の形成で重要な時期であり、より注意が必要です。
意見は分かれるが決めるのは自分
とはいえ、世間では「我慢しないで薬に頼った方が妊娠中とはいえ得策」とか「短期間でちゃんと飲んで治せば影響はでない」とかいろんなことを言う人がいます。実際、すべての薬で胎児に影響がでるとは言い切れません。実際に症状がつらくて病院にかかれば妊娠時でも飲める薬を処方されることはあるでしょう。しかし、それを飲むか飲まないかは自身の判断に尽きるのです。
妊娠中ということで処方してくれない病院もある
妊娠中の風邪症状はとても神経を使うもの。妊婦は全体的に抵抗力も落ちているために風邪なんか引いてしまえば治るどころかひどくなって長引いてしまうことも否めません。とはいえ、治すための薬が胎児への影響に対して「絶対に大丈夫」と確証ができないため処方する側は慎重になります。診察はするが基本的に妊婦には薬は出さないと断言した医師もいます。
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