2001年広島大学医学部医学科卒業、広島大学附属病院産婦人科・中国がんセンター産婦人科・ウィミンズウェルネス銀座クリニック・虎の門病院産婦人科を経て、2010年9月「ポートサイド女性総合クリニック~ビバリータ~」を開業。 日本産科婦人科学会専門医、日本不妊カウンセリング学会認定カウンセラー。女性医療ネットワーク発起人・NPO法人ティーンズサポート理事長。 日本産婦人科学会専門医で、現在はポートサイド女性総合クリニック・ビバリータ院長。病院に行きづらいという患者さんの悩みを、現役医師の知識を活かしてサポートします。
監修医師プロフィール:
清水なほみ 先生
赤ちゃんに健康に生まれてきてほしい、母子ともに健康であってほしいと思うのは、妊婦にとってもパートナーにとっても大きな願いでしょう。この願いをかなえるためには、妊婦とその周囲の人間が気を付けなければならないことも多くあります。
今回はそのひとつとして、赤ちゃんに発生する可能性がある「先天性障害」である「先天性風疹症候群」についてご紹介します。先天性風疹症候群とはどのような症状があり、原因があり、対策や予防法があるのかについて詳しく解説します。
先天性風疹症候群による症状
ではまず、先天性風疹症候群が赤ちゃんに発生してしまった場合、どのような症状が起こりうるのかについてご紹介します。この症状は幅広いものであり、中には重篤なものも含まれているため十分な注意が必要です。
まずは、目に発生する障害についてです。先天性風疹症候群にかかると、生まれつき白内障や網膜症、緑内障などの障害が発生する可能性があります。白内障は黒目部分が白くにごり、視界がにごってしまう症状です。網膜症は目の奥にあり、視覚情報を受け取って脳に伝える機能が低下してしまう症状です。緑内障は、視界の一部がみえなくなるという症状です。
次に、耳に発生する障害についてです。先天性風疹症候群にかかると、生まれつき耳が聞こえにくい、難聴障害になってしまう可能性があります。
さらに、心臓にも影響が発生することがあります。動脈管開存症という、赤ちゃんが生まれた時に本来であれば閉じるはずの血管が閉じず、負担が増加してしまう症状が発生することがあります。
この他にも、低体重での出産となってしまう可能性や、血小板が少なく傷を治す能力が低くなってしまう症状が発生するなどの多種多様な影響が発生する可能性があるのです。
先天性風疹症候群の原因
それでは、先天性風疹症候群はそもそもなぜ発生してしまう病気なのでしょうか。この原因となっているのは、妊娠中、母体が風疹にかかることです。特に妊娠初期に風疹にかかってしまった場合、このウイルスが胎児に感染する可能性が高くなります。上記の症状はこの場合に発生するものです。風疹とは発熱とともに、赤い斑点のような発しんが起こる病気です。場合によっては後頭部頭痛などが併発することもあります。
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