【医師監修】卵巣機能低下症の症状・診断基準・原因・治療・予防・入院の必要性

監修医師プロフィール:清水なほみ 先生のイラスト 清水なほみ 先生

2001年広島大学医学部医学科卒業、広島大学附属病院産婦人科・中国がんセンター産婦人科・ウィミンズウェルネス銀座クリニック・虎の門病院産婦人科を経て、2010年9月「ポートサイド女性総合クリニック~ビバリータ~」を開業。

日本産科婦人科学会専門医、日本不妊カウンセリング学会認定カウンセラー。女性医療ネットワーク発起人・NPO法人ティーンズサポート理事長。

日本産婦人科学会専門医で、現在はポートサイド女性総合クリニック・ビバリータ院長。病院に行きづらいという患者さんの悩みを、現役医師の知識を活かしてサポートします。

http://www.vivalita.com/staff.html

横になる女性

卵巣は女性にとって必要な女性ホルモンの分泌をを担う大切な器官ですが、その機能がうまく働かなくなる病気があります。それを「卵巣機能低下症(卵巣機能不全)」といいますが、この状態になると、女性の体にさまざまな影響をもたらし、不妊の原因にもなるため、適切な治療が必要となります。では、原因や症状について確認してみましょう。

卵巣機能低下症について

生理痛の女性

卵巣からは、月経周期にかかわる2種類の女性ホルモンが分泌されます。二つの女性ホルモンは、それぞれエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)と呼ばれ、交互に分泌されることで毎月の月経周期を調整しています。卵巣機能低下症とは、卵巣の機能が低下してこの二つの女性ホルモンのバランスが乱れることで、月経周期の乱れや排卵障害が引き起こされている状態のことを指します。

卵巣機能低下症の症状

卵巣機能低下症になると、女性ホルモンの乱れから月経にかかわるさまざまな症状が現れます。例えば月経の出血が1週間以上続く「過長月経」や、月経周期が39日以上90日未満と長くなってしまう「稀発月経」などが見られます。ただ、月経周期が45日くらいでやや長めであっても定期的に月経があって、排卵が起きていれば基本的に問題はありません。

しかし悪化すると90日以上月経が来ない「無月経」や、生理がきても排卵されていない「無排卵」が見られ、不妊症になってしまう可能性もあります。ちなみに、ホルモンバランスの乱れにより、イライラや疲労感、のぼせ、動悸(どうき)、頭痛、めまいなどの更年期障害に似た症状に悩まされる場合もあります。

卵巣機能低下症の診断基準

年齢的な影響で正常な卵巣機能の低下が起きた場合、45~50歳で排卵が起こらなくなり、無月経となります。43歳未満で閉経する場合は、早発閉経(早発卵巣機能不全)と呼ばれるのですが、20代や30代前半で卵巣機能低下症の症状がある場合、もっと早く無月経になる可能性もあります。症状が気になる場合は、早発閉経なのか軽度の卵巣機能低下症なのか、あるいは他のホルモンバランスの異常が原因なのかを産婦人科で診断してもらう必要があります。これらは血液検査によってエストロゲンや性腺刺激ホルモンの血中濃度を調べることによって診断します。

卵巣機能低下症になる原因

卵巣機能低下症の原因は、ほとんどの場合は不明といわれています。 統計的には、早発卵巣機能不全の原因は先天的な染色体異常や、甲状腺や副腎、筋肉に対する自己免疫性疾患などが関わっていることが多く、軽度の卵巣機能不全は生活習慣や栄養バランスの乱れが原因となることが多いです。また、卵巣や卵巣周辺の手術、放射線や抗がん薬などの化学療法などによって、早期卵巣機能不全になったり、それ以外の薬剤の使用によっても、卵巣機能の低下につながったりすることがあるとも考えられています。

一方、喫煙などの嗜好(しこう)品と卵巣機能の低下の関連性も最近は着目されています。さらには、現代社会における強いストレス生活や、過激なダイエットなども卵巣の機能を低下させる要因の一つではないかと考えられます。

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卵巣機能低下症の治療法は?

ホルモン治療

月経周期が多少乱れていても排卵があれば治療の必要はありません。しかし周期が60日以上の稀発月経や無月経や無排卵になってしまった場合には、何らからの治療が不可欠です。まずストレスやダイエットの影響など、原因の可能性を探り、その原因を取り除くことで改善を目指します。原因の調査と並行して、エストロゲンやプロゲステロンなどの女性ホルモンが体内で不足しているかを調べて、それを投薬で補うホルモン治療が行われます。

卵巣機能低下症の予防について

卵巣機能低下症の予防には、バランスの良い食事や十分な睡眠など、自分の健康に意識を向けることが重要です。 また、過度なダイエットは行わないことや、下半身を冷やさない服装を心がけることも大切です。

また、ホルモンの働きを活発にするミネラルを多く摂取し、甘いもの、ジュース、ビールなどを控えることを心がけましょう。葉緑素、鉄分、タンパク質などを摂取することも効果があります。サプリメントによる栄養分の補給も一定の効果を得ることはできますが、サプリメントはあくまで栄養「補助」食品のため、基本的には生きた食品から必要な栄養素をとるようにしましょう。

漢方薬にハマっている21歳。昨年友人が出産したことをきっかけに、育児のお役立ち情報をリサーチしています。

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