搬送先が決まらない「妊婦のたらい回し」は数年前には本当に起こっていた!

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病院で説明をきく妊婦さん
「出産は病気ではない」といいますが、どんなに健康体の妊婦さんでも「絶対大丈夫」とは言い切れません。病気ではないとはいえ、母体にとっての負担は計り知れないものがあります。もしも自分が出産を間近に控えた大事なときにとても体調が悪くなり、救急車を呼んだがすぐに搬送されなかったら…。そのまま最悪の結果になってしまったら…。そう考えるととても怖いですよね。そんな不安を抱えたまま出産を迎えることは絶対に避けるべきです。そのために病院のシステムと、いざというときのための準備をしっかりと整えておきましょう。

妊婦病院たらい回し問題を知っていますか?

話をきく夫婦
2006年から2008年にかけて、妊婦が病院をたらい回しにされたあげくに死産や死亡に至るといった問題が続き、世間を騒がせました。そうなってしまった原因はなんなのか、現在そういった事件はなくなったのかを調べてみました。

奈良県、北海道、東京都で起きた妊婦たらい回し事件

【1件目】
2006年奈良県でおきた事件です。妊婦が分娩のため入院中、脳出血をおこし高次医療機関への搬送が必要となりました。しかし19件の病院が受け入れ不可能、最終的に60㎞離れた大阪の病院に搬送されましたが出産後母親は死亡しました。

【2件目】
2007年北海道札幌市の妊婦が自宅で未熟児を早期出産し救急搬送が必要だったにも関わらず、7件の病院に受け入れを断られ、結果新生児集中治療室のない市内の病院に搬送されました。しかし新生児は十日後に死亡しました。

【3件目】
2008年東京都の妊婦が突然の激しい頭痛のためかかりつけ医を受診しましたが、脳出血の可能性があるため高次医療機関へ受け入れ要請をしました。7件もの医療機関に断られ、結局はじめに断られた病院でなんとか受け入れし出産、その後母親は死亡しました。

「たらい回し」ってどういうこと?

こういった事件が続けてマスコミで流れるとさまざまな誤解が生まれました。特に「たらい回し」という言葉から、激しく苦痛を訴える患者を乗せて救急車があちこちの病院を走り回っていると連想する人も多く、その批判は医療関係者に集中しました。しかし実際は、救急隊またはかかりつけの医師が適切な病院を判断して電話をかけ、受け入れが決まってから救急車が発動します。

なぜたらい回しになるのか?その原因は?

マスコミで発表されたその理由は「満床だった」「対応できる医師がいない」「土日は受け入れを行っていない」など信じがたい言葉が並べられていました。しかし、病院側としては、「十分な治療をできる余裕がないのに受け入れをして、万が一のことがあってはいけない。しっかりと受け入れられる体制のあるところへ行って治療を受けてほしい」という、患者を確実に助けたいという思いからの「受け入れ不可能」だったのです。

たらい回しがおきないための改善策は?

こういった悲しい事件が今後続かないために、厚生労働省は「周産期医療における救急医療との連携」を重視しさまざまな課題を検討し始めました。それにより各都道府県において周産期母子医療センターなどの整備が進んでいます。具体的な内容については後述します。

※周産期医療・・・周産期(妊娠22週から生後7日未満)前後における、母体や胎児・新生児の突発的な事態に対応できる産科・小児科の総合的医療体制のこと。

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現在の周産期医療体制はどうなっている?

エコー検査をする妊婦さん
周産期の死亡、死産率は年々減っています。現在の周産期医療体制はどのように変わったのでしょうか。そして私たちは安心して出産を迎えられるようになったのでしょうか。厚生労働省による現在の周産期医療について体制をまとめてみました。

周産期医療の現状と課題について

出産間近や出産直後のお母さんと赤ちゃんが万が一命に関わる状態に陥ってしまい、かかりつけ医での治療が難しいと判断されたとき、「確実に受け入れをしてくれる高次医療機関」があれば安心ですよね。そのための体制の整備について厚生労働省をはじめとする公的機関が行っており、近隣都道府県との協力などを含めさまざまな対応が進んでいます。しかしながら、産婦人科医が限られた都市部の病院に集中しがちなこと、通常の分娩を取り扱う病院が減少していることなどが課題として今もなお残っています。

二つの高次医療機関「周産期母子医療センター」

産婦人科での処置が難しいと判断された場合に、受け入れを行う「高次医療機関」に認定されている病院には二つの種類があります。一つ目は「総合周産期母子医療センター」です。こちらは一定の基準を満たした相当規模の集中治療室を持つ産科・小児科のことです。
そして二つ目は「地域周産期母子医療センター」です。総合センターに準ずる設備を持つが基準には達していない施設で、総合センターを補助する施設となります。これらの周産期センターは指定地域の産婦人科からハイリスクの出産や集中治療室での処置を依頼された場合、速やかに受け入れをする義務があり、新生児の転送にはドクターカーを使用します。

周産期センターの数と新生児集中治療室(NICU)の病床数は増加

総合周産期母子医療センターは2015年、全国に104カ所、地域周産期母子医療センターは292カ所あります(2007年にはそれぞれ64カ所と210カ所でした)。新生児集中治療室(NICU)の病床数は2011年には出生1万人あたり26・3床でしたが、2014年には29・0床と、過去最高となっています。

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