高齢出産が自閉症のリスクに?影響はどうなのか

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いじける男の子

自閉症の原因は解明されていませんが、高齢出産と自閉症になるリスクの関連性は認められています。母親の出産年齢が5歳上がる毎に自閉症リスクは18%高くなり、40歳以上の母親では25~29歳の母親より2倍の数字になります。高齢出産と自閉症リスクについては顕著な相関性がみられると米カリフォルニア大学デービス校が報告しています。

高齢出産に関わり、自閉症発症に関連性があると見られる要因には、遺伝子的なもの、妊娠中の母体の疾病、出産方法があります。若いご夫婦の間にも自閉症児は生まれてきますが、より高いリスクを負う高齢出産の場合、ご夫婦でその可能性について話し合いをしておくことが大切です。今回は、高齢出産時の自閉症のリスクについてご紹介していきます。

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晩婚化が進む現在、母親の年齢が上がるほど妊娠率が下がるため、体外受精を試みる機会も増加しています。その中でも主流となっているものに、顕微鏡を用いて、細いガラス管で受精する「顕微授精」があります。

英ロンドン大学キングズカレッジ精神医学研究所の報告によると、体外受精の中でも、顕微授精について、手術で取り出した精子を使用した新鮮胚移植した場合の自閉症リスクは4.6倍だったそうです。また、双子以上の多胎を除くと自然妊娠との差はなくなり、単胎であれば手術で取り出した精子を使った顕微授精でもリスクは上がらない、とも報告されています。

妊娠中に高齢出産妊婦がなりやすい病気とその自閉症リスク

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子癇前症は妊娠高血圧に尿蛋白(にょうたんぱく)をともなうものです。妊娠高血圧症候群が起きる原因は解明されていませんが、35歳以上の妊婦により多く発症しやすくなります。

妊娠糖尿病の母親から生まれた子に高い自閉症リスク

妊娠26週未満に妊娠糖尿病を発症した妊婦から生まれた子は妊娠糖尿病を発症していない母親の子に比べ、自閉症スペクトラムの発症リスクが63%増加すると、米国・カイザーパーマネンテ南カリフォルニア病院が報告しています。妊娠糖尿病も35歳以上の妊婦の発症が増加します。

オキシトシン受容体変異が影響か

添い寝

自閉症の場合、オキシトシン血中濃度が著しく低いことがあり、オキシトシンを点鼻することで親和性に改善が見られたと東京大学医学部附属病院が報告しています。

オキシトシンは、分娩時に母体に大量に分泌され、子宮を収縮して陣痛を促し、分娩の鎮痛作用もし、産後は乳汁の分泌も促進するホルモンです。メカニズムは解明されていませんが、オキシトシンが自閉症に深く関わっていることは認められています。

高齢出産の時には、母子に負担がかからないよう、陣痛促進剤の使用やの実施が多くなります。それらにもオキシトシンが影響すると見られています。

陣痛促進剤の使用で自閉リスク増か

陣痛促進剤を使った場合の自閉症リスクは、陣痛誘発及び強化をした男児で35%増加、誘発のみで強化をしなかった女児で微増したと、ミシガン大学天然資源環境大学院が報告しています。陣痛促進剤はオキシトシンを主成分としています。ただ、陣痛促進剤を使用する背景に他の自閉症リスクがある場合もあり、明確に関連性があるとはまだ認められていません。

帝王切開も自閉症と関連性は未解明だが、15~21%が自閉症児に

通常陣痛時に大量に分泌されるオキシトシンですが、帝王切開時には陣痛前に行う事が多く、その関連性が長年問題視されています。米国ワシントン大学医学部によると、帝王切開は予定で21%、緊急で15%と、ともに自閉症リスクが高かったと報告しました。
しかし、帝王切開の理由や、帝王切開を行う妊婦は他の自閉症リスクも持つ場合が多く、帝王切開と自閉症の直接の関連性は認められるには至っていません。

おわりに

明確な原因が判明していない自閉症ですが、高齢出産妊婦に関連性の深いとみられる要因を挙げてみました。若年の妊娠であってもリスクがゼロというわけではありませんが、高齢出産になるほど、自閉症をはじめその他疾病のリスクは高くなると言えます。こうしたリスクをできるだけ回避するには、注意深く健康管理することが大切です。何か気にかかることがあった場合は、早めにかかりつけの産婦人科に相談しましょう。

大切なのは、あらゆるリスクを想定して、何が起こっても生まれてきてくれた我が子を慈しむ覚悟を夫婦で話し合っておくことでしょう。もちろん健康に産まれてくることが何よりですが、万が一に備えておくことも大切です。

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