妊娠と糖尿病【コラム妊娠と出産】

杏林大学

糖尿病となる人が増えていることはテレビやラジオ、新聞などでも時々話題になり、皆様もご存じのことと思います。いまや日本人の10人に1人が糖尿病であるとの推定もあります。糖尿病は年齢と共に増加しますが、妊娠する人が高齢化していることから糖尿病を合併する妊婦さんも増えてきています。

スクリーニング検査の内容について

スクリーニング検査

妊娠する人が高齢化している事情もあり、妊婦健診では糖尿病のスクリーニング検査を行うことになっています。
妊娠初期の血液検査で血糖値を測定しますが、これを随時血糖値といい、正常の場合は妊娠25~28週で再度随時血糖値を測定したり、糖を服用して血糖値の推移を測定する糖負荷試験という検査を行います。

妊娠初期の随時血糖値が異常に高い時は、糖負荷試験や空腹時の血糖値などを測定します。妊娠中は妊娠していない人とは糖の代謝が異なるため、妊娠中に血糖検査ではじめて異常が見つかると「妊娠糖尿病」と診断されます。

妊娠前に糖尿病と診断された場合

妊婦トラブル
妊娠前に糖尿病と診断された人は「糖尿病合併妊娠」と分けていましたが、現在は随時血糖値や空腹時血糖値、糖負荷試験の結果などで

  • 「妊娠糖尿病」
  • 「妊娠中の明らかな糖尿病」
  • 「糖尿病合併妊娠」

の3つに分けます。

それでは、このような糖代謝の異常があると妊娠にどのような影響を与えるのでしょうか。

赤ちゃんへの影響

妊娠初期に血糖値に異常がある場合は赤ちゃんに奇形が生じることが報告されていますので、糖尿病と診断されている方が妊娠する場合は、治療により血糖値が十分コントロールされてから妊娠することが必要です。

母親への影響

同じく、糖尿病を合併したお母さんでは、糖尿病性網膜症や腎症が悪化する可能性が高いことが知られていますので、これらを合併しているお母さんでは眼底検査や腎機能の検査も妊娠中に必要となります。

妊娠への影響

妊娠への影響では、流産や早産、妊娠高血圧症候群、羊水過多症の頻度が上昇し、赤ちゃんはが大きくなりすぎ(巨大児)分娩が難産になったり、反対に、妊娠週数に比べて赤ちゃんの成長が遅れる場合もあります。

出産後の赤ちゃんへの影響

無事に出産した赤ちゃんでも低血糖や高ビリルビン血症や、赤ちゃんの肺が未熟で十分な呼吸ができない呼吸窮迫症候群などに陥りやすいことが分かっています。

杏林大学医学部付属病院は、女性の生涯を通しての健康をサポートし、きめの細かい医療サービスを提供する理念のもとに、多摩地区の拠点病院として産婦人科の3大領域である、周産期医療、婦人科腫瘍、生殖医療のすべてにおいて高度な医療提供体制を備えています。外来においては通常の外来の他に、各専門医(指導医)が中心となって臨床遺伝外来、腫瘍外来、不妊・内分泌外来といった特殊外来を行っています。

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