【医師監修】生まれたときから「出べそ」!へそヘルニアの症状・原因・治療方法

監修医師プロフィール:山中岳先生の写真山中岳 先生

平成8年医師免許取得 東京医科大学病院小児科。

子供の心身の成長に向き合う現場を20年以上経験する医師。経験に加え、日本小児科学会専門医・指導医、日本小児神経学会専門医・指導医、日本てんかん学会専門医・指導医、と数多くの資格を所持。日々、てんかんや熱性けいれんなどのけいれん性疾患、頭痛、発達の遅れ、脳性麻痺など、主に神経疾患のお子さんの診察を行っています。

http://hospinfo.tokyo-med.ac.jp/shinryo/shoni/staff.html

生まれた時から「出べそ」!臍ヘルニアの症状・原因・治療方法

昭和の漫画などでは、よく「出べその男の子」が描写されていました。体の一つの特徴であるように思えるこの「出べそ」ですが、実は病気である「へそヘルニア」と関わりがあるのです。今回は、この「出べそ」と「へそヘルニア(さいヘルニアとも呼びます)」について見ていきましょう。

まずは知っておきたい、「出べそ」と「へそヘルニア」の違いについて

でべそ

出べそ」と「へそヘルニア」は、両方ともへそのところに突起が見られる症状です。このため、特に知識のない人などは、「この二つは同じものだ」と考えてしまいがちです。しかしこの二つは、実は明確に区別されます。
出べそは、へその当たりにある結合組織が皮ふを押し上げているだけのものです。この「結合組織」自体は誰にでもあるものであり、特に異常があるわけではありません。大人になっても治らない、という場合はその部分を切除して縫い合わせるだけの手術が行われます。

対して、「へそヘルニア」の場合は、おなかのなかと直接つながっている、という特徴があります。単なる出べその場合は、腹膜のうえにある結合組織が盛り上がっているのに対し、へそヘルニアの場合は腸や腹膜が筋肉の隙間から飛び出している状態です。へその緒がくっついていた臍輪という部分が、ふつうはへその緒を切り落とした後、徐々に閉じてくるのが、きちんと閉じきっていないというのが原因です。泣いたときなど、腹圧がかかった時にその隙間から腹膜などが飛び出してしまうのです。

この二つの見極めは、実は簡単です。出べその場合は、「盛り上げているもの」が結合組織であるため、横になっても形が変化しません。また、硬くて指でつついても形がかわりません。しかしへそヘルニアの場合は、手で押した場合は、飛び出した腸や腹膜は簡単に元に戻すことができます。ちなみに出べそが起きる原因ですが、これは先天的なものだと考えられています。比較的多くの子どもに見られるものであり、それほど特別なことではありません。出べその原因としては、しばしば、「へその緒を切り落とすのに失敗した」「子どもを泣かせすぎていると出べそになる」などと言われます。しかしこれは医学的・科学的根拠があるわけではありません。さまざまな推論が飛び交っていますが、実際には、「その原因は不明である」ということに落ち着いています。「遺伝のせいだ」「私の育て方が悪かったからだ」「病院選びを間違えた」などと思い詰める必要はまったくありませんからね。

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赤ちゃんの場合は基本的に放置しておいても大丈夫

おへそ

赤ちゃんの場合は、へそヘルニアを患っていても、しばらく放置しておくと自然に治ると言われています。へそヘルニアを患っている子どもの約9割が1歳までには自然と治癒し、多くは2歳までに自然治癒すると言われています。痛みや違和感などが特にない、ということであれば、9割以上は自然に治るので、2歳までは、経過を見る場合がほとんどです。手術はせずに、静かに見守る場合がほとんどです。

痛みがある時は、可能性は低いですが、嵌頓(長や腹膜などが飛び出したまま内に戻らなくなってしまった状態のこと)を起こしている可能性もあるため、できるだけ早く受診しましょう。
飛び出した腸などの血流が悪くなり、腸が壊死してしまうことがあります。
しかし、子供のへそヘルニアでは嵌頓の可能性は低いと言われていますので、あまり心配することはありませんが、いつもと何か違うと感じた時は早めに受診するようにしましょう。
特に出ているへの部分が赤かったり、嘔吐が見られる、不機嫌である時は、早めに受診しましょう。

ただ、「やはり気になる……」という場合は、医師と相談のうえ、「圧迫療法」という治療方法が試みられることもあります。これはへそに清潔な綿などを詰めこんで、へそを圧迫する形です。この方法をとると早期治療が可能である、と考えられています。また、へその形自体もきれいに仕上がるのだそうです。この方法を試すのは、生後6ヶ月をすぎるとあまり効果が出ないので、生後2〜3ヶ月ころから開始すると良いでしょう。約2ヶ月間圧迫を続けます。

もっともこの方法に関しては、「2歳くらいになれば自然に落ち着くのに、わざわざ治療する必要はない」「子どもの肌はとても柔らかくて敏感なので、治療用のテープでかぶれることもある」として慎重な意見を出す人もいます。かかりつけの小児科や小児外科で相談してみると良いでしょう。

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