2019年小学生白書にて1年から6年までの小学生1,200名を対象に「あなたが将来つきたい職業は何ですか?」というアンケートが実施されました。今どきの小学生はどんな職業に憧れているのでしょうか。昔では考えられなかった新しい時代の職業がランクインされているのでしょうか。今回のアンケート結果とともにご紹介していきましょう。
男子のなりたい職業ランキングの特徴
2019年は不動の1位だった「サッカー選手」を抜いて、初めてYouTuberが1位に輝きました。小学生にもスマホやタブレットの普及が広がり、YouTubeの動画を見る時間が増えているのも一つの要因でしょうか。小学生に人気のヒカキンやフィッシャーズが面白い動画を配信しているのを見て、「楽しそう」「好きなことを仕事にしている」とあこがれているようです。
1位 | YouTuberなどのネット配信者 | 5.8% |
2位 | プロサッカー選手 | 5.5% |
3位 | プロ野球選手 | 5.0% |
4位 | 運転士 | 4.7% |
5位 | 警察官 | 3.3% |
6位 | 医師(歯科医師含む) | 3.0% |
7位 | 会社員 | 2.8% |
8位 | 研究者(科学者・考古学者など) | 2.3% |
9位 | エンジニア・技術者 | 2.2% |
10位 | 公務員 | 2.0% |
すべての学年で人気のYouTuber
男子のランキングはすべての学年でYouTuberが4位以内にランクインしていることから、その人気ぶりがうかがえます。楽しいことを仕事にできて、成功すれば高収入というところが魅力のようです。同じく人前に立つ職業の芸能人は総合ランキング18位(1.2%)とYouTuberよりかなり低め。誰でも手軽に動画をアップできるYouTuberはより身近な存在なのではないでしょうか。
高学年男子はクリエーティブな職業に憧れている?
4年生以上でYouTuber以外に人気を集めているのは、「エンジニア」や「プログラマー」などです。学年が上がるにつれて、普段自分が遊んでいるようなゲームを作る仕事に携わりたいと思ったり、自分の好きなことや興味のあることについて、専門的に研究する職業に就きたいと思ったりするようになっていくと考えられます。
4割近くの男子が「わからない」と回答
男子のなかでもっとも多かったのは「わからない」という回答です。男子全体での「わからない」の割合は36.2%。自分の好きなものや興味のあるものを見つけて将来の職業に結び付けたいと考える子がいる一方、将来自分がどんな職業に就きたいのか思い描くことができない子が多く、二極化しているようです。
合わせて読みたい

女子のなりたい職業ランキングの特徴
近年、低学年を中心に「パティシエ」「ケーキ屋」といった洋菓子に携わる仕事に憧れる女子が多く、その人気が継続中です。また、「保育士・幼稚園教諭」「看護師」「医師」などのように、昔から子どもたちが将来なりたい人気の職業もランクインしています。
1位 | パティシエ(ケーキ屋) | 11.3% |
2位 | 保育士・幼稚園教諭 | 5.0% |
3位 | 看護師 | 4.5% |
4位 | 医師(歯科医師含む) | 3.8% |
5位 | 花屋 | 3.7% |
5位 | ファッション関係 | 3.7% |
7位 | パン屋 | 3.3% |
8位 | 漫画家・イラストレーター | 2.8% |
9位 | 動物園の飼育係 | 2.0% |
9位 | 歌手・アイドル | 2.0% |
女子の1番人気は「パティシエ」「ケーキ屋」!
女子のランキングでは、学年で「パティシエ」「ケーキ屋」に人気が集まり、「パン屋さん」も比較的上位にランクインしています。また低学年では定番の「花屋」も人気。男子では1位だったYouTuberは女子総合では16位とかなり下位。しかし男子にはなかった「ファッション関係」がランクインしています。
長年「保育士」は人気職業
女子総合ランキングの2位「保育士・幼稚園教諭」は毎年のように上位にランクインしています。「教師・先生」も同様に人気でしたが、今年は総合11位とやや下降気味。
「医師」は男子と唯一共通する人気の職業です。女子では「看護師」と人気を二分しています。
女子も3割近くが「わからない」と回答
女子の結果でも「わからない」という回答がもっとも多く、男子と比較すると少ないものの、28.3%と全体の約4分の1を占めています。女子もまた男子と同じように、自分が将来就きたい職業を具体的に思い描くことができずに迷っている様子がうかがえますね。この傾向は高学年になるにつれて高くなり、6年生は48%と高い数字になっています。
合わせて読みたい


この記事に不適切な内容が含まれている場合はこちらからご連絡ください。